研究課題/領域番号 |
20K14875
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | ものつくり大学 (2021-2022) 日本大学 (2020) |
研究代表者 |
荒巻 卓見 ものつくり大学, 技能工芸学部, 講師 (70821982)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | コンクリート型枠用合板 / 吸水防止材 / 含水率 / 曲げ剛性 / 転用 / 表層品質 / 仕上がり状態 / 変形 / 曲げヤング係数 / 剛性 / 針葉樹合板 / ラワン合板 / 劣化抑制 / 屋外暴露試験 / 品質 / 吸水特性 / 木材保護塗料 / 型枠 / せき板 / 施工 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、針葉樹合板の品質の向上を試みるとともに、針葉樹合板を用いた型枠の適切な施工方法を提示することを目的とし、次の3点について検討する。 1つ目は、針葉樹合板の基本的な性状を把握した上で、吸水に起因する品質低下を抑制するための方法について検討する。2つ目は、合板の転用回数に関する指標を構築するため、転用に伴う合板の品質変化および転用した合板を用いたコンクリート表面の仕上がり状態について検討する。3つ目は、コンクリート部材に要求される寸法精度や仕上がり状態を確保するため、合板の品質に応じた型枠の施工方法について検討する。
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研究成果の概要 |
型枠の施工時における合板の劣化抑制を目的とした吸水防止材の有効性を検討し,その抑制効果を明らかにした。吸水防止材の適用によって,屋外環境下で合板の強度・剛性の低下を生じさせる吸水による含水率の上昇および乾湿の繰返しによる変形を抑制できることを示した。また,合板の品質は単板の樹種による差異はあるが,転用に伴う合板の品質変化および転用した合板がコンクリート表面の仕上がり状態に及ぼす影響は,単板の樹種によらず同様の傾向を示すことが示唆された。これらの成果を踏まえて,鉛直型枠を対象に,合板の品質および施工条件を考慮した型枠の設計・施工方法を提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鉄筋コンクリート工事では,型枠材料として南洋材合板が多用されてきた。環境問題への取組みとして,持続的な生産・再生が可能な針葉樹材を用いた合板への代替が期待されているが,強度・剛性の低下や乾湿の繰返しによる変形などに懸念が残ることから,限定的な使用に留まっている。本研究では,吸水防止材による合板の劣化抑制に加えて,合板の転用および型枠の構成方法などの型枠の設計・施工に関わる検討を行った。本研究の成果は,コンクリート部材の要求性能を確保する上で重要な点であり,合板の品質および施工条件を考慮した型枠の設計・施工方法の体系化の一助となることや,針葉樹合板の利用拡大に寄与することが期待される。
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