研究課題/領域番号 |
20K14890
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
高瀬 椋 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究員 (40807070)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 木質化 / 庇 / 火炎伝播 / 防火 / アトリウム / ルーバー / 木質仕上げ材 / 火災安全 / 建築防災 / 木質仕上げ / 吹抜き |
研究開始時の研究の概要 |
建築物において、吹抜きや外壁などの大空間に面した壁面を木質化したいというニーズが高まっている。こうした空間には、平坦な形状のほかに、ルーバーなど立体的な形状の木質仕上げが望まれる場面も多いが、難燃処理していない木材を用いた場合、火災時に燃え拡がりやすい。本研究では、このような場合でも、延焼を不燃の庇(ひさし)によって防ぐ設計法を提案するとともに、延焼防止効果が最大化するようなルーバーと庇の形状、およびその組み合わせを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、難燃処理等に頼らずに、木質仕上げを防火的に実現する方法の研究である。建築物において、上方向の延焼防止に有効な「庇」に、側方への燃え拡がり抑制性能を付加することを試みた。 縮尺1/2で壁・庇を再現した模型を用いて、可燃仕上げ(木製ルーバー)を施した状態での燃焼実験などを実施した結果、庇下方での水平方向への延焼速度は、下面に30°上向きの勾配をつけることで、勾配なしの場合と比較して50%程度まで抑えられることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
建築防災研究において、天井面下にどのような煙層が形成されるか、天井に傾斜がある場合、その空間的分布がどのように変化するかといった観点については、豊富な先行研究があったが、これを可燃性仕上げ材の防火に活かそうという試みは殆どない。本研究により、天井あるいは庇といった部位に傾斜をつけることで、下方の延焼抑制に役立つことが示されたことは、本研究が直接想定するアトリウム空間の木質化のほか、外壁開口部を介した建物内の延焼を遅延させるための技術としても有用な成果と考えられる。
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