研究課題/領域番号 |
20K14893
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター |
研究代表者 |
磯田 和貴 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター, 開発本部マテリアル応用技術部材料技術グループ, 副主任研究員 (80633031)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 太陽光反射 / 厳密結合波解析 / 酸化タングステン / 酸化バナジウム / 微細周期構造 / 遷移金属酸化物 / 太陽光制御 / スマートウィンドウ |
研究開始時の研究の概要 |
建築物の熱/光環境を制御するためのスマートウィンドウ技術が活発に研究されている。これらの手法では遷移金属酸化物が用いられ、材料自身の屈折率や消衰係数などの物性変化を原理としている。このような遷移金属酸化物単体で得られる物性変化の量には材料固有の限界があるが、実用上の観点からはさらに大きな物性変化が求められる。そこで本研究では、このような遷移金属酸化物と、光の波長以下のオーダーの構造による機能性付与とを組合わせた新規な金属酸化物ナノ構造を提案する。電磁界解析手法を用い、金属酸化物ナノ構造内部での過渡現象を解明するとともに、建築物の熱/光環境をより効率よく制御できる材料を開発する。
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研究成果の概要 |
本研究では、能動的な制御が可能かつ表面の微細構造による光学特性の付与な太陽光利用材料の実現に向けた遷移金属酸化物による微細構造の実現を試みた。電気化学的、熱的な状態により光学特性が変化することが知られるタングステン、バナジウムの酸化物を対象にドライプロセス、ウェットプロセスそれぞれによる成膜を行い、ラマン分光分析による薄膜物性の解析を行った。均一な薄膜が得られたタングステン酸化物薄膜について電気化学セルとした場合の光学定数解析と過渡特性測定を行った。得られた光学定数を用いた酸化タングステンについて、太陽光制御をめざした構造性複屈折をオンオフ制御できる微細構造の設計を試みた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、酸化タングステンや酸化バナジウムなどの遷移金属酸化物を用いたスマートウィンドウなどの技術については活発な研究開発が行われてきた。本研究では、このような遷移金属酸化物を新たに光学的な微細構造に適用することで光機能性を付与し、年間、更に日中や夜間を通した光・熱環境の能動的制御を目指した研究を行い、遷移金属酸化物の特性測定や厳密結合波解析による微細構造設計を通し、その可能性を検討した。
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