研究課題/領域番号 |
20K14922
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
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研究機関 | 小山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
崔 熙元 小山工業高等専門学校, 建築学科, 准教授 (30825667)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 限界集落 / 地域愛着 / 集落 / 過疎地域 / 消滅地域 / 山間集落 / 将来像 / 地域調査 / アンケート調査 / 地理情報 / ターミナルケア / 意識構造 |
研究開始時の研究の概要 |
多くの自治体が2015年以降新しく発表されたSDGsに基づき、「持続」を前提にした計画を出しているが、それ以前に持続の可能性や当為性に関する検討はさほどされていない。しかし、本研究では、人間のライフサイクルにおける最後の段階としてターミナルケアが重要視されていることと同じように、終末期の集落のケア(集落のターミナルケア)が重要であることに着目する。そのため、本研究では、集落のターミナルケアを集落の存続と同等な選択肢の一つとして捉える。そして、ターミナルケアを選択するまでの当該集落及び周辺地域(移転先)の住民の意識構造を分析し、集落のターミナルケアの計画論について考察する。
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研究実績の概要 |
集落のターミナルケアは、行政の一方的な推進により実現できることではなく、当事者の参加や意見の反映が不可欠なものである。また、地域のターミナルケアを含め、地域の将来像に対する意識、そして、その意識の形成過程や意識構造についてはいまだに未解明である。そのため、集落のターミナルケアについて検討するうえで、当事者のこれらと関連する意識の把握は不可欠である。 住民の居住地域に対する意識(地域愛着)が集落のターミナルケアに対する意識と密接に関係することが考えられることから、今年度は、地域愛着を形成する要因に注目し、地域問題と関連するソーシャルキャピタル(SC)と地域の将来像の指向性、集落のターミナルケアによる意識構造モデルを検証するため、アンケート調査を実施した。調査を実施するため、まず、全国のメッシュデータから人口変動を分析し、集落の消滅が予想されるパターンを明らかにし、調査対象地域を選定した。調査対象としては、地域住民と行政職員、限界集落周辺地域の住民と、3つの対象を設定した。計画の段階では特定の集落を調査対象として予定していたが、消滅を予想する分析の過程で、より広範囲の地域に調査を行うことが適切と判断した。 また、すでに消滅した集落への現地踏査と現地担当職員及び、当該出身の住民へのヒアリング調査を行うことができた。 現在は、調査内容を分析し、論文執筆を行っている。また、現地調査で得られた意見等を反映しながら、今年の研究テーマであるワークショップの実施を準備している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度版の新しい人口統計調査が発表されたことと、コロナ感染対策等を考慮し、調査対象地域を再度選定する過程で再度全国の人口変動を行ったため。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は今までの研究成果をベースに、住民ワークショップを予定している。研究計画の段階では、石川県の集落を対象地域として予定していたが、去年度までの研究結果から、他の地域を検討している。住民と行政職員と協議を通して、より多くの参加者が期待できる方法で進めていく予定である。
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