研究課題/領域番号 |
20K14935
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分23040:建築史および意匠関連
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研究機関 | 東京藝術大学 (2021-2023) 東京理科大学 (2020) |
研究代表者 |
長谷川 香 (大木香) 東京藝術大学, 美術学部, 講師 (90850826)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 近代天皇制 / 大喪儀 / 仮設建築 / 転用 / 記念 / 譲与 / 博覧会 / 儀礼空間 / 天皇制 / 儀礼 / 東京 / 大阪 / 京都 / 行幸啓 / 軍都 |
研究開始時の研究の概要 |
明治初期から昭和戦前の日本では、天皇が都市に姿を現し、万単位の市民と対峙する公的な儀礼が数多く催され、近代天皇制の視覚的支配において重要な役割を果たした。これまで申請者は、儀礼の会場やそこにいたるまでの経路一帯を「儀礼空間」と捉え、都市的・建築的観点から、儀礼の中心地であった近代の東京における儀礼空間に関する研究を行ってきた。 本研究では、東京を対象とした研究成果を活かし、新たに東京以外の都市(外地も含む)の儀礼空間を分析し、都市間の比較を行うことにより、近代の天皇制儀礼が今日にいたるまでの諸都市の形成に及ぼした影響を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、近代天皇制における儀礼空間について都市間の比較研究を行うことで、近代の天皇制儀礼が今日にいたるまでの諸都市の形成に及ぼした影響を明らかにするものである。当初は、軍都をはじめとする日本の地方都市と台湾を調査する予定であったが、コロナ禍の影響により、主に東京と京都、大阪を研究対象とすることとした。 2020-2022年度には、明治から平成までの大喪儀について、儀礼後の仮設建築の譲与と転用について現地調査・文献調査をを行い、その成果を論文として発表した。 また、2022-2023年度には、東京・大阪・京都で催された内国勧業博覧会の儀礼空間の実態を明らかにし、論文として発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大喪儀の仮設建築の譲与と転用に関する研究や内国勧業博覧会に関する研究の成果は、学際的な研究会(明治神宮史研究会、万博学研究会)で発表し、学問領域を超えた議論に寄与した。とくに前者の研究は、大規模な皇室儀礼を行う際の資源や環境への配慮にかかわる論点を含んでいることから、学術界のみならず、広く日本の現代社会における都市開発や国家的な儀礼をめぐる議論、さらには国際社会におけるメガイベントのレガシーやサステナビリティをめぐる議論において、有用な歴史的視座を提供することが期待される。
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