研究課題/領域番号 |
20K14946
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
KAMPS LANDON 北海道大学, 工学研究院, 特任助教 (70869502)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ハイブリッドロケット / ノズル浸食 / 再生冷却 / 黒鉛 |
研究開始時の研究の概要 |
民間宇宙利用の増大に伴い、低コストで安全な宇宙輸送システムの需要が劇的に増加している。ハイブリッドロケットは、その低コストで安全な宇宙輸送システムを提供できるが、ノズルスロート部が熱化学的に浸食されることによりロケット性能を著しく低下させる「ノズル浸食」と呼ばれる問題に直面している。本研究では、黒鉛ノズル浸食開始温度が従来型再生冷却ノズルに用いられる銅の溶融温度より高いことに着目し、より安全で冷却が容易な再生冷却システムを開発する。再生冷却により黒鉛ノズル浸食の抑制を目指すことで、黒鉛ノズル浸食の熱化学的理解を大幅に向上させ、ハイブリッドロケットを用いた宇宙輸送システムの実現に大きく貢献する。
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研究成果の概要 |
民間宇宙利用の増大に伴い、低コストで安全な宇宙輸送システムの需要が増加している。ハイブリッドロケットは、その低コストで安全な宇宙輸送システムを提供でき、特に小規模打ち上げ機および人工衛星用推進系に適しているが、ノズルスロート部が熱化学的に浸食される「ノズル浸食」という、ロケット性能の著しい低下を招く問題に直面していた。本研究では、黒鉛ノズル浸食開始温度が従来型再生冷却の銅ノズル溶融温度より高いことに着目し、より安全で冷却が容易な再生冷却システムを開発した。そして、黒鉛ノズル浸食を抑制することで、黒鉛ノズル浸食の理解を大幅に向上させ、ハイブリッドロケットの宇宙輸送システムの実現に貢献した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宇宙市場の規模は40兆円で、今後数十年にわたり成長を続けると予測されている。更に、日本は打ち上げ能力だけでなく、世界トップクラスの深宇宙探査計画を持ち、この産業の主要なプレーヤーの1つとなっている。本研究の期間中、主幹研究者は大学で開発された技術を商業化し、宇宙産業の向上に貢献するために事業会社を設立した(Letara㈱)。ハイブリッドロケット推進を産業に応用するための重要な技術の1つは、ノズルの熱管理に関するものである。本研究では、金属3Dプリンター等の新技術により、より安全で低コスト、かつ大量生産可能な再生冷却黒鉛ノズルが、高性能ハイブリッドロケットの実現に最も適していることを実証した。
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