研究課題/領域番号 |
20K14954
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
尾亦 範泰 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発部門, 研究開発員 (80849258)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 因果推論 / 移動エントロピ / クラスタリング / 時系列データ / 異常検知 / センサ最適化 / シミュレーション / ロケットエンジン / 貪欲法 / 機械学習 / 因果関係 |
研究開始時の研究の概要 |
産業機器の状態監視に用いられる計測センサの配置は、物理的な関係性をもとに専門家が決定している。しかしながら、機器で発生する事象には因果関係が不明瞭な部分が多々存在し、演繹的なセンサ配置の決定を困難にしている。本研究では、機械学習を用いて帰納的に関係性を推定する新たなアプローチによって、センサ間の物理的因果関係の全体像を解明することで、そのネットワークの情報から計測センサの配置を最適化し異常検知や診断へ展開することを目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究の目的は,産業機器をはじめとする複雑システムにおいて,センサ間の因果関係をデータ駆動型の分析によって導出し,センサの配置を最適化する手法の開発である.まず,各センサの時系列データから特徴的なパターンに着目して因果関係を定量化する手法「クラスタリング移動エントロピ」を提案し,ロケットの打ち上げを模した音響の伝搬を正しく捉えられることを示した.さらに,特定の故障モードを検知する際ためのセンサ配置を貪欲法によって最適化するフレームワークを,液体ロケットエンジンにおける重大な故障モードの一つである推進剤の漏洩を例に検証した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,データ駆動型の因果関係推定法の提案と,貪欲法によるセンサ配置の最適化フレームワークの検証を行った.それぞれ,ロケット打ち上げ時の音響とロケットエンジンのシミュレーションデータを用いて検証を実施した結果を,査読付き英語学術論文誌において公表した.これらの手法は,ロケットエンジンのみならず,さまざまな機器のセンサデータに対して広く利用可能であり,今後多くの産業分野において価値を生み出すことが可能な手法である.さらに,時系列データから因果関係を自動で推定する提案手法は理工学研究に応用可能であり,センサ配置の最適化にとどまらない利用が期待できる.
|