研究課題/領域番号 |
20K14958
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
大道 勇哉 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 航空技術部門, 主任研究開発員 (40733168)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | モード解析 / 時系列モデリング / 動的モード分解 / ノイズ処理 / Nonstationary流体現象 / 過渡的流体現象 / 圧縮性流体 / 信号処理 / 非定常流体解析 / 固有直交分解 / 縮約モデル / データ解析 / 特異スペクトル解析 / 非周期現象解析 / 過渡現象解析 / 因果推論 / 非定常流体力学 |
研究開始時の研究の概要 |
航空宇宙機や流体機械の設計のために、流れ場の非定常性をも考慮した空力設計のための技術確立が求められている。非定常流体現象を考慮した設計のためには、流れ場に存在する様々な現象やスケール構造が互いにどのように影響を与えあっているのかを特定することが重要である。しかし、実験や数値計算で得られた3次元非定常流体データから現象やスケール構造を抽出し、それらの間の相互関係の大きさを定量化する手法は未だ存在しない。本研究では、因果推論と縮約モデルの技術を組み合わせることによって、流体データから現象間・スケール間の相互作用を定量化する手法を開発する。
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研究成果の概要 |
複雑な流体データから時空間パターンを抽出し,流体現象間の相互作用を解析するための技術に関連する研究を実施した.主な成果は以下にまとめられる. (1)ノイズを含むデータに適した動的モード分解のアルゴリズムを提案し,既存手法よりもロバストに計算できることを実証した.(2)力学系の時間遅れ座標による埋め込みとデータの低次元表現を組み合わせることで,非定常感圧塗料計測データなどに含まれる大きなランダムノイズを除去する技術を提案し,その有効性を実証した.(3)過渡的現象や非周期的現象を含む流れ場の現象間の相互作用を解析するために必要なモード解析手法を提案した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,複雑な流体現象のメカニズム解明や制御・予測を可能とするための研究である.特にデータ解析技術の一つであるモード解析技術の研究開発を実施した.研究成果により,これまで困難であった統計的に非定常な流体現象のデータ駆動型モデリングが可能となると期待される.また,既存のモード解析技術の計算安定性の向上や,モード解析技術を応用した高次元時系列データからのノイズ除去技術も提案した.これらの技術は,例えば非定常感圧塗料と呼ばれる流れ場中の非定常圧力場を計測する技術の計測結果等に活用でき,これまで困難であった大きなノイズを含む流体データの解析が可能となる.
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