研究課題/領域番号 |
20K14960
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 九州大学 (2021-2022) 東京大学 (2020) |
研究代表者 |
藤 公博 九州大学, 工学研究院, 助教 (80790716)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 船体縦曲げ最終強度 / 信頼性解析 / 構造モニタリング / スミス法 / モンテカルロ法 / モニタリングデータ |
研究開始時の研究の概要 |
国際船級協会連合の定めるタンカーとばら積み貨物船に関する調和共通構造規則では,船体縦曲げ最終強度評価を行う際に,Smith法による評価手法が採用されており,部分安全係数を用いて確定論的に船舶の安全性を評価している. 近年では船体構造モニタリングによって,運航中の様々な状態量に関する実測データの集積が進められている.そこで本研究では,初期不整や腐食による板厚減耗,さらには,就航航路などが船体縦曲げ最終強度にどのように影響を及ぼすかについて,実測データを反映させた信頼性解析を通じて評価し,現行の確定論的な規則に代わる確率論を用いたより合理的なアプローチに基づく評価手法の確立を目指す.
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研究成果の概要 |
2015年7月より発効された国際船級協会連合(IACS)が規定するタンカーとばら積み貨物船に関する調和共通構造規則(H-CSR)では,部分安全係数を導入することで一律かつ確定論的に船体縦曲げ最終強度を評価している.これに代わって確率論的に船体全体の強度を論じるために,本研究では初期不整や腐食による板厚減耗などが船体縦曲げ最終強度にどのように影響を及ぼすかについて信頼性解析に基づいて検討した.併せて,より現実に即した強度評価を今後行うための実測データの取得に向けて実船計測を試行するとともに効率的な計測手法の検討や機器の選定を実施した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,船体構造強度評価に関して,現行の確定論的な規則に代わる確率論を用いた検討を実施した.その結果の一例として,初期不整や板厚減耗による構造強度の経年変化を示した.これらは船舶のメンテナンスなどに資する情報となるため,適切かつ有効に利活用できれば船舶の長寿命化に繋がり得る.また本研究で得られた知見を追検討を通じてさらに深めることで,より合理的なアプローチに基づく船体構造強度の評価手法の確立が望まれる.
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