研究課題/領域番号 |
20K14987
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分25010:社会システム工学関連
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研究機関 | 法政大学 (2022) 早稲田大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
黄 茜 法政大学, イノベーション・マネジメント研究センター, 研究員 (60769298)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 運賃相場リスク / 利益性 / 公平性 / グローバルサプライネットワーク / 統合計画 / 輸送モード / 輸送ルート / 生産計画 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,グローバルに事業展開する製造業はますます激化する競争に晒されており,生き残るための非常に重要な意思決定として,グローバルな生産計画とサプライチェーンの再設計という問題に直面している。特に,グローバルな経営環境の急激な変化(需要変化,為替変動,IoT技術の発展など)により,特定の拠点に負担が集中してしまうことは重大な問題である。 そこで本研究では,経営環境の激変に対して頑健かつ柔軟な製造・物流・販売計画モデルを構築すると共に,各拠点の不採算リスクを考慮した同時決定の統合生産計画支援システムを研究・開発することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究では,全体的な利益を追求することで,自社の利益が犠牲にされる関連会社の問題を解決するため,サプライチェーン再設計・再計画において広く用いられている数理モデルによる最適化手法を採用する.また,経営上の視点から問題を分析し,各拠点の利益性を考慮しつつ,企業グループ内の不採算リスクを回避しつつ全体的な利益を最大化するための統合生産計画方式の構築を目指す. 昨年度までに,フィールド調査から得られたサプライチェーンリスクの具体的な事例と,様々な産業を対象とする文献調査によって列挙されるリスクの要因を洗い出し,その中でも関連企業間の移転価格の決定問題に焦点を当て,移転価格と生産分担の意思決定の方法論を策定した. 今年度は,移転価格に影響する要素の一つである物流コストに注目して,国際輸送環境の変化に対応したモデルの拡張を行い,製造業界と物流業界の実データに基づいて考察を行った.具体的には,国際輸送環境の変化による代替案を考慮し,新しい輸送手段を検討した.国際鉄道輸送は複数の国・地域の鉄道機構と連携する必要があるため,多数のフォワーダーがサービス提供に参入しており,運賃が激しく変動するという特徴がある.そのため,国際輸送の運賃相場リスクを考慮した生産地と輸送路線の選択が同時に決定できる生産計画案を分析した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新たな国際輸送手段の分析も可能であるため,本課題に対する貢献度を更に高められると考えている.また,感染症拡大の影響により,他の研究者との直接的なディスカッションや成果発信が不十分であると判断している.
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今後の研究の推進方策 |
国際輸送環境の変化に伴い,新たな国際輸送手段に伴う不確実性を考慮したモデルの分析を完了し,その結果に基づく他分野の研究者との直接的なディスカッションを実現する予定である.
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