研究課題/領域番号 |
20K14993
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分25020:安全工学関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
伊里 友一朗 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 准教授 (90794016)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 自着火反応 / 詳細反応モデル / 液相反応 / ヒドラジン / 四酸化二窒素 / 自着火 / 詳細反応モデリング / 化学推進 / 詳細反応機構 / 凝縮相エネルギー物質 / 推進剤 / 着火 / 物性推算 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,液相反応に関する詳細反応モデル構築技術を確立し,高速過渡的化学反応である宇宙機用推進剤の自着火現象を解析し,その安全制御を目指すものである.申請者らが独自に開発した量子化学計算/連続溶媒和モデルを修正した液相化学種の高精度熱力学データ推算法を活用し,詳細液相反応モデリング技術を構築する.これを宇宙機用2液式推進剤ヒドラジン/四酸化二窒素等の自着火反応解析に適用し,その高速・過渡的な化学反応学理を明らかにするものである.
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,液相反応に関する詳細反応モデル(素反応・その速度定数・化学種全ての熱力学データ)構築技術を確立し,高速過渡的化学反応である宇宙機用ヒドラジン/四酸化二窒素系推進剤の自着火現象の化学的メカニズムを明らかにすることであった.量子化学計算/連続誘電体モデル法を活用して,世界に先駆けて当該推進剤の液相詳細化学反応機構の確立し、これを用いて自着火反応機構を理論的に解析することを達成した.ヒドラジン/四酸化二窒素の液相反応は、これまで知られていた気相の反応機構とは全く異なる反応経路で進展することがわかり,実験的に観測されていた極めて短い着火遅れ時間を説明することに成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
液相反応に関する詳細反応モデルは,当該ヒドラジン/四酸化二窒素系推進剤の自着火反応のみならずこれまでほとんど報告例がなく,世界に先駆けてこれを達成したことに学術的意義がある.深宇宙探査など我が国の宇宙基本計画に基づく今後の宇宙ミッション要求に応えるため,本研究で構築したモデルやメカニズムを活用することでN2H4/N2O4推進系スラスタのより安全かつロバストな設計(例えばハードスタート現象の解明や抑止など)を支援できる.
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