研究課題/領域番号 |
20K14995
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分25020:安全工学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
牧田 匡史 帝京大学, 理工学部, 准教授 (50782413)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 交通事故 / 高齢ドライバー / 運転動作 / 緊急ブレーキ操作 / 着座姿勢 / 筋骨格人体モデル / 人間工学 / 高齢者 / 運転操作 / ブレーキ操作 / ステアリング操作 / 自動車 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者の身体特性の低下を要因とするブレーキとアクセルの踏み間違い事故は、年々増加傾向である。この問題は、世界でも類をみない超高齢化社会ならびに人生100年時代を迎える我が国を脅かす、喫緊の社会問題である。本研究は、自動車のステアリング、アクセル・ブレーキペダル操作の往復運動を、筋力の強化や関節の可動域の拡大などの運動機能向上のトレーニングにあてはめ、その中で高齢者に負荷が少なく、かつトレーニング効果の高い動作を明らかにして(医学)、その動作で運転操作が可能なステアリングや、アクセル・ブレーキペダルのレイアウト、シート形状の提案を含めた、着座姿勢を創出する(工学)ことを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究は、高齢者が関わる交通事故の発生件数・死者数の増加傾向を踏まえ、交通事故を未然に防ぐ、予防安全技術である自動ブレーキなどの自動車のセンサーやデバイスに頼らず、高齢者の特徴を生かした対策を創出することを目的とした。具体的には、高齢者に対応した最適な着座姿勢を創出し、交通事故による被害軽減につながる基礎技術を創出することを目指した。その結果、高齢者の着座姿勢を変えることで、ブレーキ操作のパフォーマンスが向上することが示唆され、高齢者の交通事故の要因の一つである”緊急時に十分にブレーキを踏めないことが多い”という課題に対する、車両のセンサーやデバイスに頼らない対策を示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢者の交通事故を減らす新たな基盤技術として、高齢者の特徴を生かした技術開発は、これまでの研究にはない新規性を持つと考える。また、高齢者と若年者の運転動作の特徴を実験と解析を併用して評価する実験装置や指標の開発は、今後の交通安全研究における重要なツールとなり、学術的にも大きな貢献を果たすと考える。 本成果は、超高齢化社会を迎える日本だけでなく、世界中の高齢者の交通安全対策に直接的な貢献をもたらすと考える。また、国際連合の持続可能な開発目標(SDGs)である「目標3:すべての人に健康と福祉を」や「目標12:つくる責任つかう責任」にも貢献できる社会的意義を持つ研究であると考える。
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