研究課題/領域番号 |
20K15016
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26010:金属材料物性関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
三井 好古 鹿児島大学, 理工学域理学系, 准教授 (90649782)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 規則合金 / 強磁場 / 規則-不規則変態 / 磁性 / ホイスラー合金 / 熱処理 / 強磁性 / 反強磁性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、磁場で原子配列を制御して高規則度の強磁性合金の合成を行う。磁性を有する規則合金の規則度を強磁場と強磁性で得られる磁気エネルギー利得によって制御する。規則構造と不規則構造で磁性が異なるホイスラー合金に着目し強磁場実験を行う。具体的には、磁場中熱処理及び磁場中熱分析を行う。磁場中熱処理を行うことで規則化への磁場効果を明らかにする。規則化によって磁性が変わることから磁化測定による評価を行う。また、磁場中示差熱分析を行うことで規則-不規則変態温度への磁場効果を明らかにする。
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研究成果の概要 |
結晶中の原子の占有の規則性によって磁性が変わるホイスラー合金Ni2MnAlおよびMn2NiGaの規則化に対に磁場が与える影響を明らかにした。Ni2MnAlでは、規則-不規則変態温度以下である673Kおよび623Kにおける磁場中熱処理によって強磁性規則相への規則化が加速することがわかった。フェリ磁性Mn2NiGaは773Kにおける磁場中熱処理を行った。773 K熱処理ではホイスラーマトリクス中にMn-rich相が析出したが、磁場中熱処理は、Mn-rich相の相分率を制御する効果があることが示唆された。以上の結果から、磁場中熱処理は磁性規則合金の規則化・析出物制御に有効であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、規則度によって磁性が異なる規則合金の規則化を磁場中熱処理によって制御することを目的とした。規則不規則変態温度が低いことで通常熱処理では規則化に長時間かかる場合や、第2相の析出によって物質合成が困難な場合において、磁場中熱処理によって規則化や析出物の制御が可能なことが示された。このことは、磁性合金の合成に磁場中熱処理が有用な方法であることを示唆しており、物質科学における意義は大きいと考えられる。
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