研究課題/領域番号 |
20K15023
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松井 公佑 名古屋大学, 理学研究科, 講師 (90754309)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | CT-XAFS / 固体高分子形燃料電池 / Pt電極触媒 / 加速劣化試験 / 蛍光X線イメージング / CT-EXAFS / 走査型蛍光CT-XAFS / 劣化 / ラジカルスカベンジャー / XAFS / 酸化鉄 / 水熱合成 / Crドープ / プロトン伝導セラミック燃料電池 / 固体電解質 / オペランド計測 |
研究開始時の研究の概要 |
プロトン伝導セラミック燃料電池駆動下でのオペランドCT-XAFS解析を実現させ、非平衡状態の固体電解質中のイオン密度の直接可視化、及びイオン伝導パスの3次元可視化を行い、デバイス中の空間的な階層反応や、材料中の局所の劣化・反応を議論する。CT-XAFSデータ中に含まれる膨大なデータ点 (約100億点) からは、デバイスの実空間中におけるイオン伝導や劣化などのデバイス特性に関連する特徴量を抽出することができ、その空間的な位置の関係や可視化された構造パラメータの相互関係、そして最終的には統計解析へ展開することで、デバイス反応のモデル化や、デバイス設計の具体的指針を得る。
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研究成果の概要 |
CT-XAFSイメージングをさらに発展させ、より多様な材料系への応用と、CT-XAFS解析からより多くの構造情報を抽出するため、2つの方針で研究を展開させた。まず第一に、材料内に微量存在する希薄元素の分布やその化学状態を3次元可視化するため、走査型蛍光CT-XAFSイメージングを実現させ、希薄な試料系での3D化学イメージングを実現させた。次に、広域X線吸収微細構造(EXAFS)領域のCT-XAFS解析を実現させ、新たに化学結合の配位数や原子間距離に関する局所構造情報も試料空間内で3次元的に可視化することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の実施により、材料内の微量元素や局所構造の3次元可視化が実現され、これまで明らかにされなかった試料内の不均一反応やマイナー種の反応、そしてこれらを時間軸方向に同視野可視化することで、反応の軌跡も追跡できるようになった。現在、情報学の研究者との連携も開始しており、将来的にはイメージング計測の性能で制限される時間・空間軸に飛び飛びとなったスパースなデータの情報処理や、イメージング解析によって得られた多次元、且つ膨大なデータ(数億点以上)の統計解析、データ蓄積を生かした知能創生など、さらなる研究発展を目指したい。
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