研究課題/領域番号 |
20K15043
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26030:複合材料および界面関連
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
守谷 せいら (森棟せいら) 中部大学, 工学部, 講師 (30748942)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | ポリイミド / ナノダイヤモンド / 高分子系ナノ複合材料 / 力学物性 / 熱物性 / 熱伝導性 / 補強効果 / 化学修飾 / ナノ複合材料 / 修飾鎖長 / 相互作用 / 複合材料 / 分散性 / 構造・物性 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,電子機器などの進化に伴う発熱密度の増加に対応できないとして,ポリイミドの物性がボトルネックとなっている。本研究は,ポリイミドにナノダイヤモンドを充てんすることにより高熱伝導化および諸物性の向上を図り,高性能化を行う。ナノダイヤモンドの表面化学修飾により異なる鎖長を有する修飾基を導入し,高分子複合材料において未解明であったフィラーの修飾鎖長による影響の詳細を明らかにする。応用に向けた知見を蓄積すると同時に最適化を図り,電気自動車・燃料電池自動車をはじめ次世代を担う機器を支える半導体デバイスや基板に今後必須とされる新規ポリイミド材料を開発する。
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研究成果の概要 |
ナノダイヤモンド(ND)存在下でポリイミド(PI)を合成することによりナノ複合材料を作製した。相溶性を高めるため,ND表面の化学修飾により種々の鎖長を有するアルキル基を導入した。各種NDを充てんすることにより,力学物性や熱物性および熱伝導性が大きく増加した。NDの修飾鎖長の増加に伴い,弾性率および熱伝導性が増加する傾向を示した。すなわち,フィラー表面の修飾鎖長を含む化学構造がナノ複合材料中の化学的相互作用のみならず物理的相互作用に大きな影響を与えることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フィラーがポリイミド(PI)中にて高分散する新規複合化手法を開発した。本手法は他材料にも適用可能であり,他材料との複合化に限界が生じていたPI系複合材料に広く普及すると予測できる。また,高分子複合材料において,フィラー表面の化学構造は構造および物性に大きく影響するにも関わらず,これまでフィラーの修飾鎖長と複合材料の構造・物性との関係の詳細を統計的に解析した例はない。本研究によりフィラー表面の修飾鎖長がどのように複合材料の構造・物性に影響するのか詳細を明らかにしたことは,今後の高分子複合材料の設計において非常に有用な指標となる。
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