研究課題/領域番号 |
20K15044
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26030:複合材料および界面関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
松前 貴司 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究員 (10807431)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 酸化ガリウム / ダイヤモンド / 直接接合 / 放熱構造 / pnジャンクション / Ga2O3 / パワー半導体 / ウルトラワイドギャップ / 放熱基板 / 低温接合 |
研究開始時の研究の概要 |
省エネルギー社会のため高性能β-Ga2O3パワー半導体の実現が期待されるが、β-Ga2O3の放熱効率の悪さが実用化の課題となっている。本研究ではβ-Ga2O3デバイス基板を物質中最高の熱伝達率を持つダイヤモンド放熱基板と直接接合することで放熱効率の良好化を試みる。界面物性評価・条件最適化を通して、優れた特性を有するβ-Ga2O3/ダイヤモンド直接接合構造を実現する。
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研究成果の概要 |
本研究では次世代パワー半導体として期待されるが熱伝導率の低い酸化ガリウムを、固体中最大の熱伝導率をもつダイヤモンド放熱基板と直接接合する技術を達成した。 酸化ガリウム結晶とダイヤモンド結晶を、材料間の非晶質層1 nm厚以下で直接接合する技術を開発した。 酸化ガリウム薄膜をダイヤモンド放熱基板と直接接合することで、酸化ガリウム基板単体よりも通電時の発熱を抑えることができた。さらにn型酸化ガリウムとp型ダイヤモンドを直接接合することで、高い整流比をもつpnジャンクションを形成できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回実施が容易という特徴をもつ大気中での直接接合を採用した。Siなどの既存の半導体材料の直接接合では接合界面に酸化物の障壁層ができていたが、酸化物である酸化ガリウムと、表面酸化層ができないダイヤモンドの間では上記障壁層が数原子レベルまで抑制できることが分かった。これにより酸化ガリウムからなるパワー半導体からダイヤモンド放熱基板への理想的な放熱が期待され、新しい省エネデバイスの実現が期待できる。
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