研究課題/領域番号 |
20K15051
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
野崎 安衣 兵庫県立大学, 工学研究科, 准教授 (60795516)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | アモルファス合金 / 金属酸化物 / 触媒担体 / 酸化セリウム / 触媒材料 / 多孔質金属酸化物 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者はこれまでに,脱合金法で調製した金属酸化物は高表面積を有し,前駆体原子配列を変化させることで,金属酸化物の形状の作り分けができることを見出している.この独創技術を発展させ,本申請研究では,アモルファス合金の原子配列変化を利用することで前駆体合金が金属酸化物形状や触媒特性へ与える影響を明らかにする.金属酸化物の構造操作技術を確立し,これらの成果を触媒担体へ応用することで触媒性能を飛躍的に向上させることを目的とする.調製した金属酸化物は担体として利用し,有毒ガス分解反応の高効率化を目指すとともに,前駆体原子配列が金属酸化物の構造や触媒特性に与える影響を詳細に追跡し明らかにする.
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研究成果の概要 |
前駆体合金の原子配列変化を利用することで前駆体合金が金属酸化物形状や触媒特性へ与える影響を検討した.Ce-Alアモルファス合金に様々な温度で熱処理をした後にAlを選択的に溶出し得られたCeO2,前駆体への熱処理条件や化学処理条件(温度,時間,濃度)を変化させることでその形状や表面積を制御可能であることを見出した.さらに水酸化セリウムや炭酸セリウムから調製したCeO2に比べ優れた触媒担体特性を示し,触媒反応の高効率化に成功した.また,Fe-Al結晶合金から調製した酸化鉄も市販の酸化鉄に比べ高い触媒活性を示すことを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アモルファス合金は熱的に不安定であり,加熱により原子配列が変化しいずれ結晶化する.このような結晶化過程にある原子配列の異なる合金から1成分を溶出して得た多孔質金属酸化物について,前駆体原子配列と金属酸化物形状や触媒特性の関連性は未解明の課題である.本研究課題を通して,前駆体Ce-Al合金の構造と調製されるCeO2の形状との関係性を明らかにするとともに新規金属酸化物を担体とする触媒開発を行った.本研究で作製した金属酸化物を担体とすることで担持する金属のサイズ・構造を効果的に改善できた.
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