研究課題/領域番号 |
20K15053
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 工学院大学 |
研究代表者 |
柳迫 徹郎 工学院大学, 工学部, 准教授 (80784628)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | スマート材料 / 金属基圧電複合材料 / 金属基複合材料 / 分極 / センサ / 圧電複合材料 / 分極制御 / 知的材料 |
研究開始時の研究の概要 |
圧電型センサはその優れた特性から広く用いられるが、圧電セラミックスが脆弱であること、および多軸化により大型化することが欠点として挙げられる。本研究では、これらの欠点を克服した局所的分極方向制御を可能とした金属基圧電複合材料の創製と新機能発現を試みる。本複合材料は、圧電セラミックスを強度に優れる金属中に複合化することでロバスト性を付与し、複合化された圧電セラミックスを電極アレイ構造により局所的に分極方向を制御し、それぞれの出力を電極アレイから取り出すことで多軸測定を可能とする。また、所望の出力特性を電極構造の設計により実現可能であることを示す。
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研究成果の概要 |
局所的分極制御可能な金属基圧電複合材料の創製を目的とし,内部電極を複数有した金属基圧電複合材料の作製条件検討および分極処理最適化を行った.本複合材料は,内部電極として表面に酸化膜を有した金属繊維を用いるが,この電極間において分極処理を行うことで圧電セラミックスの分極状態を局所的に制御すること可能である.本研究において,内部電極を2本有する圧電セラミックスの作製条件検討により,欠陥を抑制可能な条件を見出した.加えて直列キャパシタモデルを使用し分極処理条件最適化手法を構築した.その結果,酸化膜の絶縁耐圧および誘電率が分極処理最適化に大きく影響することを明らかとした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,災害等の損傷を監視する構造ヘルスモニタリングが注目を浴びている.この技術は監視対象である構造物に多数のセンサを取り付けて構造物の寿命・状態を監視している.これらのセンサは災害時の極めて高い負荷に耐えられる強度が必要であり,また,センサ数は電源および信頼性確保の観点から低減することが望ましい.これらの観点より,圧電セラミックスを金属中へ複合化することによりロバスト性を有したセンサと使用可能な金属基圧電複合材料の社会的意義は極めて高いものと言える.加えて局所的分極制御可能とすることでセンサ単体で多軸応力測定を可能としセンサ数の低減への寄与が期待できる.
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