研究課題/領域番号 |
20K15054
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
池田 亜矢子 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 構造材料研究センター, 研究員 (40746666)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ハイスループット / ビックデータ / 状態図 / Ni基超合金 / EPMA / 多元状態図 / コンビナトリアル手法 / ビッグデータ / 拡散対法 / Ni-Co合金 / 組成傾斜単結晶 |
研究開始時の研究の概要 |
ガスタービン部材に採用されているNi基超合金は高温高応力下での機械的強度、耐食性の両立のため、5種類以上の元素から構成される。その組成の最適化において従来の手法では膨大な数の試料と試験を要してきた。本研究では結晶粒が十分大きく、任意の空間分布を持つ組成傾斜試料を用いて微小特性試験を実施することにより、異方性や粒界の影響を受けない質の高いデータを連続した異なる組成において大量に取得する手法を開発し、材料探索を飛躍的に効率化することを目的とする。そしてモデルケースとしてTMW-4M3合金を中心に周辺の組成における耐酸化性、機械特性、相安定性の信頼性の高いスクリーニングを実施する。
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研究成果の概要 |
組成傾斜試料を利用して広大な組成領域における相境界組成を極めて高効率に決定する手法を開発した。Ni-Co-Al-Ti四元系をモデルケースとして、一つの組成傾斜試料からγ + γ′領域をほぼ網羅する組成範囲の2300組成の微細組織・相情報を従来法の100倍程度の高効率で取得することに成功した。 Ni-14at.%Al & Ni-20at.%Al拡散対を2h温度傾斜熱処理することによって、一つの試料片に14-20at%Alの組成範囲、1000-1300℃の時効温度範囲における微細組織を得ることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
実用合金はその高性能化を目的として10以上の元素から構成されることも少なくない。構成元素の増加に伴い、組成の組み合わせは指数関数的に増加する。その最適化において従来の手法では膨大な数の試料と試験を要する。材料開発に際し、近年著しく発達している機械学習の手法の恩恵を受けるには質の高いビックデータが欠かせない。本研究で開発された手法を用いることにより、従来の100倍以上の効率で質の高い実験データを得ることができ、材料探索および最適化が驚異的に効率化することができる。
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