研究課題/領域番号 |
20K15056
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
齋藤 宏輝 東北大学, 工学研究科, 助教 (20869648)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 固相接合 / コールドスプレー法 / 酸化皮膜 / コールドスプレー / 低温プラズマ / 異種材料 / 表面酸化皮膜 / 異種材料接合 / 微粒子衝突 / 接合界面 |
研究開始時の研究の概要 |
限りある資源の中で異なる機能をもつ材料を適切に組み合わせ,高機能・多機能な材料部材を開発するためには,低エネルギーで多様な異種材料による固相接合を実現する技術が不可欠である.本研究では,そのポテンシャルをもつ固相接合成膜技術であるコールドスプレー(CS)法を対象として,異種材料固相接合の鍵となる接合界面酸化皮膜の本質的役割を明らかにし,多様な異種材料を自在に接合できる先進的なCS技術を確立することを目指す.
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研究成果の概要 |
固相金属微粒子の高速衝突のみによって皮膜・堆積物をつくるコールドスプレー法では,材料表面に存在する自然酸化皮膜が接合の可否に密接に関わっていることが知られている.しかし,材料の接合を阻害するのか促進するのかは材料の組み合わせに依存し,接合に及ぼす酸化皮膜の影響の理解は不十分である.本研究では,基材表面の酸化皮膜厚さをナノメートルオーダーで変化させ,固相衝突粒子の接合に及ぼす酸化皮膜の影響を評価した.金属基材上への金属粒子の接合では,酸化皮膜を除去した割合に比例して固相接合に至る粒子が増加し,金属表面酸化皮膜の除去は接合を顕著に促進することを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コールドスプレー(CS)法は鋳物や溶接のように金属を液相化する工程を必要とせず,多様な材料部材を高速に接合・造形するポテンシャルをもっている.本研究から金属材料の接合では,酸化皮膜を事前に除去することが有効であり,特に除去直後のCSが重要であることを明らかにした.この成果より,酸化皮膜は固相接合の可否に大きく影響し,酸化皮膜の状態を変えることで材料の接合を促進できることがわかった.本研究で開発した技術は,限りある資源の中で適切な材料を組み合わせるマルチマテリアル化の実現に貢献する技術と期待される.
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