研究課題/領域番号 |
20K15058
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
豊田 耕平 千葉大学, 大学院工学研究院, 助教 (40740212)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 軌道角運動量 / 光渦 / ハイドロゲル / 光と物質の相互作用 / 光の角運動量 / ソフトマテリアル / 非線形光学 / 応用物理 |
研究開始時の研究の概要 |
軌道角運動量と呼ばれる周回方向の輻射力を有する光渦は、固体材料にカイラル構造体を形成できることから、物質にカイラリティを付与できる光として近年、注目を集めている。 しかしながら光渦によるカイラル構造体形成を、生体組織のようなソフトマテリアルに適用した例はない。本研究課題では金属イオン添加ハイドロゲルに対して、光渦を用いた光還元反応を介することで、ハイドロゲル内部に捩じれ構造を持った金属ワイヤを形成し、金属の材質や光の角運動量によって自由に円二色性スペクトルや吸収スペクトルなどの光学性質、さらに剛性や膨潤度のような力学物性をコントロールできる新規カイラルソフトデバイスの創成を行う。
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研究成果の概要 |
金イオン添加したハイドロゲルに光渦を照射することで、光渦の螺旋波面を記録したカイラル構造体が形成されることを発見した。この金構造は光渦の次数に伴った構造を持っており、回転方向を制御できる。この構造体に対して、ガウス光を照射することで、記録に用いた次数の光渦に変換できることを明らかにした。 ハイドロゲル内部にカイラル構造体を形成し、さらに光渦の波面記録と再生を可能とする新機能を付与することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
螺旋波面を有した光である光渦を金イオン添加したソフトマテリアル内部に照射することで、螺旋状に析出した新奇カイラル金構造体の形成に成功した。この構造体は形成に用いた光渦の波面を記録し再生できる、という全く新しい付加価値をもった、ソフトカイラルデバイスである。光渦の次数によって螺旋構造が反転するキラリティを有し、またガウス光によって再生される光渦もまた形成に用いた光渦に応答した次数を有する。生体内における光渦再生など、ドラッグデリバリーなどへの応用も期待される。
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