研究課題/領域番号 |
20K15074
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27010:移動現象および単位操作関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
平出 翔太郎 京都大学, 工学研究科, 助教 (60853207)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | ソフト多孔性錯体 / ゲート吸着 / 成形 / 外力印加 / 自由エネルギー解析 / MOF / ペレット / 成形加工 / ペレット加工 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの研究成果により,ソフト多孔性錯体を活用した吸着分離プロセスの優位性が明らかとなりつつある。これは一重に,ソフト多孔性錯体が従来材とは全く異なる吸着特性,すなわち,多孔体構造の柔らかさに起因したステップ状の吸着応答特性(ゲート吸着)を示すことに起因する。しかし,このステップ状の吸着応答特性が,ペレット加工によって緩慢化してしまうことがこれまでの検討から明らかとなった。本研究は,実験および計算科学を駆使して,ペレット化に伴うゲート吸着の緩慢化現象の究明を目指すものである。
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研究成果の概要 |
ソフト多孔性錯体はゲート吸着と呼ばれるステップ状の吸着挙動を示すことで知られているが,材料をペレット状に成形するとその特徴的なステップ挙動が緩慢になってしまう問題があった。本研究では,この緩慢化現象の原理・原則そのものを究明することを目標とし,計算機シミュレーションと実験の両面の検討から,この現象は高分子バインダーによってソフト多孔性錯体の構造変形が妨げられることによって生じる現象であることを明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ソフト多孔性錯体およびそのゲート吸着挙動は,現行の吸着分離プロセスを飛躍的に効率化し,環境・エネルギー問題に大きく貢献することが期待されている新規物質群である。しかし,工業利用するためには,粉末状の材料を何かしらの方法で成形する必要がある。ステップ状の吸着応答こそが,Soft MOFの優れた分離性能の根源たる性質であることに鑑みると,それが成形によって失われてしまう本緩慢化現象は解決すべき重大な課題であり,そのメカニズム,およびそれに基づいた解決策を明らかにした本研究の学術的・社会的意義は大きいと考える。
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