研究課題/領域番号 |
20K15086
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
茂木 堯彦 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (30794515)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ゼオライト / MTO反応 / 資源転換 / 触媒 / MFI型 / LTA型 / メタノール転換 / オレフィン合成 / 反応解析 / 反応中間体 / 過渡応答 / 反応メカニズム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、メタノールをゼオライト触媒上で低級オレフィンに転換する反応に対して、反応速度解析手法を用いて、その詳細な反応/失活メカニズムの解明を目指す。 特に、これまで明らかにされてこなかった各オレフィンの生成パスに対する反応活性点の数や失活挙動といった、将来の触媒設計の核心となる情報を明らかにするために、13C同位体を用いた定常状態過渡速度解析を行う。これは、反応物を同位体へと切り替えた際の同位体生成物の過渡応答を観測するもので、生成物に至るまでの触媒滞留時間や活性サイト数などの情報が得られる。これらの情報が触媒構造と生成物の関係、及び失活の詳細なメカニズム解明につながっていくと考えている。
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研究成果の概要 |
メタノールおよびエチレンを原料としたオレフィンの合成反応を実施するとともに、触媒であるゼオライト材料に多様な骨格構造を有する物を選択し、触媒構造と反応特性の関連性の解明に取り組んだ。ゼオライト骨格内の触媒活性点の由来となるアルミニウム原子の分布の差異によって、同一骨格であっても反応中間体が異なることを示唆する結果を得た。また、通常のメタノール転換・エチレン転換では触媒失活が非常に早いケージ状構造を有するゼオライトにおいても、原料を適切に混合する条件では触媒寿命が10倍程度向上することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炭素資源循環・持続可能な資源転換プロセスといった新たな社会課題において、高選択的・高活性な固体触媒プロセスは必要不可欠であり、ナノ空間を有効に利用できるゼオライト触媒の重要性は増している。本研究では、ナノ空間内で進行する触媒反応について、閉じ込められた反応中間体を制御することにより、触媒特性を自在に制御できることを見出した。本成果は多様な資源を高効率に変換する新たなプロセスの構築に寄与するだけでなく、将来的な基礎化学品製造プロセスの脱石油化に寄与することができる。
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