研究課題/領域番号 |
20K15087
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
菅原 勇貴 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (10814791)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | アルカリ水電解 / 電気化学触媒 / 機械学習 / 酸素発生反応 / 金属酸化物 / 構造因子 / 密度汎関数理論 / 設計指針 / MOF / Fe―O結合長 / 金属リン酸化物 / 水素発生反応 |
研究開始時の研究の概要 |
地球環境問題・エネルギー問題の解決のため、化石燃料に依存せず太陽光・風力などの再生可能エネルギーを有効利用することが求められる。そこで、再生可能エネルギーから得られた電気により水を分解(水電解)してクリーンな燃料である水素を製造し、各消費地に運搬し高効率な水素燃料電池などで電気に戻して使用する「Power to Gas」のアプローチが提案されている。したがって、安価で高活性かつ高耐久な水電解用電極触媒の開発が求められている。本課題では、データの解析および予測を極めて迅速に実施可能な人工知能技術を活用することで、高活性電極触媒の効率的な設計開発を推進し、高性能水電解用セルシステムの構築を行う。
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研究成果の概要 |
機械学習による検討により、高活性な水電解用卑金属酸化物触媒AxByOz(A: 典型金属, B: 遷移金属)の設計指針を確立した。当設計指針を用いることで、水電解アノードの酸素発生反応に対する触媒活性が既報の遷移金属二元酸化物の中で最高値である、レイヤー構造のコバルト-マンガン酸化物/グラフェンハイブリッド触媒の開発に成功した。さらに、マンガンから成るナノスピネルAMn2O4(A: 安価な典型金属または遷移金属)に着目し開発を進めた結果、活性の優れたNiMn2O4ナノスピネルを報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、水電解用高性能電極触媒の開発および水電解による水素製造技術の高効率化に対して、結晶構造の観点から設計指針を提供することで当分野を大きく飛躍させると期待される。水電解反応に対する触媒作用と結晶構造の間に眠る法則を明らかにするという学術的な有用性に加えて、再生可能エネルギーと水からの水素製造のための水電解用触媒の開発は脱炭素ソリューションとしてのエネルギー変換技術の普及拡大に大きく貢献できる。
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