研究課題/領域番号 |
20K15088
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 近畿大学 (2022) 京都大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
朝倉 博行 近畿大学, 理工学部, 講師 (40631974)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 固体高分子型燃料電池 / 酸素還元反応 / 金属窒化物 / 金属酸化物 / 電極触媒 / 燃料電池 / Operando / 導電性 / 触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
燃料電池自動車などに利用されている固体高分子型燃料電池触媒における炭素担体の腐食などの問題を解決すべく,高活性かつ高耐久性の酸素還元反応電極反応用の導電性金属酸化物担体を開発する.酸素還元反応は,電解質中の溶存酸素と活性金属表面という界面で進行する難易度の高い化学反応である.触媒活性点である Pt 種と担体との相互作用,電気化学条件下における状態変化を各種の状態分析や Operando 計測により明らかにすることで,高性能な導電性金属酸化物担体の実現を目標としている.
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研究成果の概要 |
固体高分子型燃料電池用 Pt 触媒における炭素担体の腐食などの問題を解決すべく,高活性かつ高耐久性の酸素還元反応電極反応用の担体開発に取り組んだ.酸化インジウムを担体とすることで従来の炭素担持触媒に比べて高い比表面積活性及び耐久性を見出した.更に In2O3 に異種元素ドープを行うことで導電性などの特性向上を試みたが,活性向上はわずかであった.そこで,酸化インジウムの窒化処理によって得られた窒化インジウムを担体とすること (Pt/InN) で,高い比表面積活性が得られることを見出すとともに,カーボンナノチューブを添加することで Pt/C を上回る質量活性を示すことを見出した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水素燃料自動車には炭素に希少元素である白金を混合させた触媒が大量に利用されている.本研究では白金が少量でも高い性能を発揮することを目標に,導電性金属酸化物である酸化インジウムおよび関連して窒化インジウムを利用することで従来の炭素を利用した者よりも高い活性を示すことを見出した.現時点では耐久性に問題があるため,さらなる改良が望まれる.また,大型放射光施設SPring-8における分析で,窒化インジウムを用いることで確かに白金が高い性能を示す状態に変化させることができたことを明らかにした.
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