研究課題/領域番号 |
20K15100
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡橋 伸幸 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 准教授 (30802748)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 13C代謝フラックス解析 / 細胞分化 / 分化制御 / 中心炭素代謝 / 補酵素バランス |
研究開始時の研究の概要 |
未分化細胞を特定の細胞へと自在に分化させる技術は、再生医療の産業化を実現するために必須である。申請者は、細胞が分化する前後でエネルギー代謝を大きく変化させることに注目し、代謝面からの細胞分化をコントロールできるのではないかと考えた。本研究では、分化前後の血球系細胞を対象とし、申請者がこれまで構築してきた13C代謝フラックス解析法を使って、代謝の変化を直接的かつ定量的に捉える。これによって、細胞の代謝と分化の関係性を明らかにし、さらに、代謝に介入することで分化方向性を外的に制御する技術開発に取り組む。
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研究成果の概要 |
特定の機能を持つ細胞への分化誘導技術の開発は、再生医療の重要な課題である。本研究では、細胞種ごとに代謝状態が異なる可能性に注目し、代謝反応速度を計測できる13C代謝フラックス解析法を用いて、分化前後の細胞の代謝状態の定量的な比較に取り組んだ。解析対象とした好中球モデル細胞のHL-60とマクロファージモデル細胞THP-1の代謝モデルを検討し、分化前後のフラックス分布の変化をとらえることに成功した。さらに、分化に伴って活性化した反応を阻害することで、細胞分化を外的に制御できる可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で最適化した13C代謝フラックス解析法は、これまで不明であった終末分化した細胞の代謝状態を定量的に明らかできる点で新規性があり、分化前後での細胞の代謝の変化をフラックスレベルで明らかにした先駆的な事例である。今後、分化する他の種類の細胞の代謝の変化を計測するための基盤技術としての活用が見込まれ、細胞分化のメカニズム解明や、再生医療などにおける細胞の分化制御に貢献できる可能性がある。
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