研究課題/領域番号 |
20K15105
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
千賀 由佳子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (20758297)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 抗体医薬品 / 凝集化 / CHO細胞 / イメージング / ライブイメージング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、抗体産生細胞クローンの表現型に見られる不均一性の原因を明らかにする。既にクローン化された抗体産生細胞株でさえ、1細胞レベルで解析すると凝集体を産生する細胞が存在していた。本研究では、AF.2A1の分子認識機能を活用して凝集体産生の有無で細胞集団を選別し、サブクローン間で発現量の変動するタンパク質を同定する。本研究が達成された際には、長期間培養しても目的とする形質を極めて安定的に維持する高品質な細胞株の取得が可能になり、抗体医薬品分野の発展に貢献できる。
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研究成果の概要 |
抗体医薬品の商業的利用の拡大に伴い、有効性と安全性の担保された医薬品の製造が求められている。しかし、細胞培養工程において、長期培養すると細胞の性質劣化が観察される。本研究では、細胞内での凝集体解析に最適な評価法を構築し、抗体高産生細胞の凝集体産生を指標に選別することを目的とする。申請者は、抗体凝集体を特異的に認識するペプチド(AF.2A1)を活用して抗体産生細胞を観察することにより、細胞内での抗体凝集体評価法を開発した。この方法により、細胞内における抗体凝集体のモニタリングや凝集体量の評価を行うことが可能になった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タンパク質である抗体医薬品は、不安定な巨大高分子(分子量15万程度)であるため、製造工程(細胞培養、精製、製剤化)中に劣化しやすく、抗体の凝集形成が問題視されている。しかし、細胞内での凝集体解析に関しては最適な評価方法がなく、細胞内の凝集体に焦点を当てた研究はこれまでに取り組まれていない。本研究の成果は、単量体から凝集体まで異常構造を有する抗体を特異的に検出することが可能であり、抗体医薬品分野の発展に貢献できる。
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