研究課題/領域番号 |
20K15127
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
後藤 和泰 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (40821690)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ナノ構造 / 半導体 / 表面・界面 / 複合材料 / シリコン / 界面制御 / 水素 / ナノ材料 / 光電子材料 / 保護膜 / 太陽電池 / 電子材料 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、酸化シリコン中のシリコンナノ結晶をキャリア輸送経路とした新規導電性保護膜の開発を目指す。酸化シリコンはシリコンに対して良好な保護膜として機能するが、絶縁性を示すためキャリア輸送に不利である。そこで、申請者はキャリア輸送経路としてシリコン酸化膜中にシリコンナノ結晶を応用することに着目した。本研究では、シリコンナノ結晶を含むシリコン酸化膜の構造特性、光学的特性および電気的特性の相関を調査することにより、シリコンナノ結晶を用いた極薄シリコン酸化膜のキャリアの輸送に関する基礎研究を行い、保護性能と導電性を両立した新規導電性保護膜の開発を志向する。
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研究成果の概要 |
本研究では、シリコン表面に対する保護と面外方向への電子などのキャリアの輸送を両立する導電性保護膜として、シリコンナノ結晶/酸化シリコン複合膜の研究を行った。その複合膜のシリコン表面表面保護性能を向上させるため、水素プラズマ処理(HPT)を実施した。水素プラズマ処理プロセスの最適化や2段階でHPTを実施するといった手法を提案することで、シリコン表面に対する保護性能は、従来の保護膜と比較して遜色のない値が得られた。さらに接触抵抗で評価した導電性能においても十分低い値が得られた。したがって、様々な材料に対して普遍的に機能する導電性保護膜の実現に資する重要な成果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、シリコン表面に対する保護と面外方向への電子などのキャリアの輸送を両立する導電性保護膜として、シリコンナノ結晶/酸化シリコン複合膜の研究を行い、結晶シリコン表面に対する極めて高い保護性能と導電性が得られた。本研究は、半導体と異種材料を接合した際に形成される界面の制御技術の基盤となりうる。そのため、本研究は表面・界面制御工学の発展に寄与すると考えられる。また、様々な材料とシリコンを物理的には間隔をとりつつも電気的にはやり取りが可能とすることができるため、様々な材料をシリコンテクノロジーへ実装する際に必要となる材料になることが期待され、学術的にも社会的にも重要な成果が得られた。
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