研究課題/領域番号 |
20K15129
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
田口 翔悟 兵庫県立大学, 大学院工学研究科, 助教 (40844270)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 二分子膜分子集合体 / ジアセチレン / 脂肪酸 / リン脂質 / バイセル / 膜材料 |
研究開始時の研究の概要 |
脂肪酸は溶媒環境によって二分子膜構造を構築することが知られており、機能性膜材料としての応用が期待されているが、その集合構造は不安定であり、構造制御のための基盤技術は確立されていない。本研究では水中での分子の配向と濃縮に適した集合体であるバイセルに着目し、センシング材としての用途が期待されているジアセチレン(diacetylene, DA)骨格を持った脂肪酸分子の集合形態制御に挑戦し、DAバイセルを用いた新規な機能性膜材料調製ための基礎的知見を集積する。
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研究成果の概要 |
センサー材料として使用できるポリジアセチレンの分子配列の制御を目指し、ジアセチレン分子、リン脂質、界面活性剤から成る二分子膜分子集合体の基礎物性調査および二分子膜分子集合体を用いた平面支持膜の作製を行った。まず、事前検討として脂肪酸を含む二分子膜分子集合体の形態および形成メカニズムを明らかにした。この知見に基づき、二分子膜分子集合体を調製し、二分子膜中の相分離状態を評価し、センサー材料として使用できる組成を検討した。さらにこの組成で調製した二分子膜分子集合体を用いたフィルム作製を検討し、ガラス基板上に平面支持膜の形成が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
長鎖のリン脂質や脂肪酸と界面活性剤から成る二分子膜分子集合体の研究領域と応用事例は主に生物学的分野に偏っていた。二分子膜分子集合体の形態不安定性を活かした機能性膜調製は研究事例が少ない。本研究では化学工学的見地から、二分子膜分子集合体の調製に取り組み、水溶液中でのDA脂肪酸分子の分散・集合を分子レベルの単位操作として捉え、「連続相と分散相の組成比を高精度で調整することで、二分子膜分子集合体の形態不安定性」を膜材料の連続的な調製に応用することを目指した。本研究において、水中での膜材料の連続調製プロセスを確立することで、分子レベルでのビルドアップ型の機能性膜材料の合成に利用することが期待できる。
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