研究課題/領域番号 |
20K15149
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分28050:ナノマイクロシステム関連
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
外岡 大志 京都工芸繊維大学, 機械工学系, 助教 (50745031)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 人工細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
人工細胞は、診断機能を有するドラッグデリバリーシステムや高感度バイオセンサーとしての応用が期待されているが、現状の人工細胞の膜は基本的には物質を透過しないため、人工細胞外部の物質を検知することは困難である。そこで、同様の膜に覆われているにも関わらず様々な外部環境に応答可能な「細胞」の外部環境の検知機構に学び、本研究では細胞の匂い受容体を人工細胞のセンサとして応用することを目的とする。細胞の匂い受容機構は様々なタンパク質が関わる複雑な機構であるため、そのまま人工細胞で再現することは得策ではないと考え、独自に考案する単純化した機構により、匂い応答可能な人工細胞の実現を目指す。
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研究成果の概要 |
カルシウムイオン濃度に応答する遺伝子発現機構について研究を進めた。この機構は、DREAMと呼ばれる哺乳類細胞内に存在するタンパク質を中心としたものである。このタンパク質は、カルシウムイオン非存在下で、ゲノム上のDRE配列に結合することにより、下流の遺伝子発現を抑制する。一方で、カルシウムイオン存在下において、DREAMはDRE配列から解離し、遺伝子発現は再活性化する。本研究では、再構成系を用いて、DRE配列を有するDNAとDREAMタンパク質の相互作用について検討を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カルシウムイオン濃度に応答する遺伝子発現機構を人工細胞内で利用する際の指針が示された。匂い受容体の中には、匂い受容の際に陽イオンを細胞内に取り込むことにより情報伝達を行うものがある。このような匂い受容体を人工細胞に搭載した際には、陽イオンの一種であるカルシウムイオンも同時に人工細胞内に取り込まれると考えられ、本研究で得られた知見と組み合わせることにより、匂い応答可能な人工細胞を実現できると期待される。
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