研究課題/領域番号 |
20K15151
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分28050:ナノマイクロシステム関連
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
亜力坤 亜夏爾 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (30735064)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 微細加工 / 石英ガラス / ドーム構造 / 三次元加工 / 立体加工 / 熱膨張加工 / 超薄ガラス / 石英ガラス構造 / ガラス構造 / ガラスドーム構造 / マイクロレンズ / マイクロチャンバー / ガラス封止材 / センサーパーケジ |
研究開始時の研究の概要 |
ガラスドーム構造やその集合体であるアレイは昆虫の複眼に見られるように、精緻な光学、優れる電気、材料、機械的な物性能を有し、半導体、光学、生命科学など専門分野に限らず、スマホのカメラ、センサーモジュールの部品など民生分野においても幅広く応用されている。ガラスドーム構造の作製には通常、化学的なエッチングが使われるが、環境負荷の高い化学薬品と長時間化学加工に耐える貴金属材料を多用する。本研究ではガラスチャンバー中に封印する気体の熱膨張を利用した膨張によるドーム構造成形法に注目し、ガラス表層内部から突き出る機能性を有するドーム構造を廉価で大量、均一かつ自由自在に作製できる方法を開発する。
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研究成果の概要 |
本研究では、①ガラス基板上に浅い微小なくぼみを形成する、②カバーガラスを重ねて仮接合し閉じた微細空洞を作る、③吹きガラスの原理を利用して、周囲を真空引きしながら加熱することで空洞中の空気を膨張させる、④ゆっくり冷却するという手順により、設計した寸法通りにガラス微小ドーム構造を形成できることを実証した。また、加工条件によるガラスドーム構造形状変化を調査し、各パラメータと形状変化の関係性を明らかにした。加工プロセスの順番がガラスドーム構造形成に与える影響を明らかにした。材料によって、複数段階の加熱温度・徐冷プロセスの時間分配などを明らかにした。さらに、薄板板ガラスとドーム構造の応用開拓も行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
当手法は、次世代産業で重要となる立体型半導体デバイス、分析光学素子、マイクロ化学反応や医療向け細胞分離分析検査デバイス、基板組み込み型カメラの高精度マイクロレンズやマイクロジャイロなどに用いるマイクロガラスドームを低環境負荷で簡便に大量生産する革新的な製造技術を提供するもので、他にさきがけて我が国のリーディング産業の核に育成する必要がある重要技術である。
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