研究課題/領域番号 |
20K15159
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分29010:応用物性関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
木下 雄斗 東京大学, 物性研究所, 特任助教 (90825340)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | テラヘルツ科学 / マルチフェロイクス / 超高速現象 / パルス強磁場 |
研究開始時の研究の概要 |
磁性と強誘電性を同時に発現する磁性強誘電体では、通常の磁性体や強誘電体では不可能な磁気ドメイン・分極ドメインの超高速制御の実現が期待される。しかしながら、磁性強誘電体のように磁気ドメイン・分極ドメインがクランプした状態におけるドメイン構造については未知な部分が多い。本研究ではフェムト秒レーザー励起によるテラヘルツ波発生を利用した、磁性強誘電体における電気磁気ドメイン構造の可視化手法の確立を目指す。特に、シングルパルスによるテラヘルツ波測定法を用いてパルス磁場・電場下でドメインダイナミクスを観測し、外場応答を瞬時に測定する。さらにパルス光を導入し、電気磁気ドメインの光による超高速制御を目指す。
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研究成果の概要 |
磁性強誘電体の電気磁気ドメイン可視化に向けて、フェムト秒レーザーのYbファイバーモード同期レーザーを光源とした用いてシングルショットテラヘルツ波発生の光学系の作成を試みた。また、電気磁気ドメインの可視化に向けて、電場によって発現する磁化を磁気光学センサおよび偏光顕微鏡を用いて空間分解して直接観測することで、反強磁性体Cr2O3の電気磁気ドメイン観測を試みた。その結果ネール温度以下で数百μmサイズのドメイン構造を観測することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
将来新しいメモリなどへの応用が期待される磁性強誘電体内部に生じる電気磁気ドメインに関して、今回シングルショットテラヘルツ波発生光学系を用いた観測には至らなかったものの、通常の手法での観測が困難である電気磁気ドメインを電場印加と偏光顕微鏡を用いて観測することに成功した。テラヘルツ波発生による観測の試みも今後続けていく予定であり、磁性強誘電体のデバイス応用や基礎学理の解明に向けて本研究による可視化手法の開発は学術的にも社会的にも意義深い。
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