研究課題/領域番号 |
20K15165
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
國貞 雄治 北海道大学, 工学研究院, 助教 (00591075)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 水素 / ギ酸 / サブnm触媒 / グラフェン / MXene / 第一原理計算 / 単原子触媒 / 二酸化炭素 / 水素貯蔵 / 燃料電池 |
研究開始時の研究の概要 |
二酸化炭素の水素化によるギ酸の生成は,二酸化炭素の再資源化と水素貯蔵に有効である.一方,二酸化炭素の水素化およびギ酸の脱水素化において高い触媒活性を示す貴金属触媒は,非常に高価で安定供給が困難である.そこで本研究では,安価な銅触媒の触媒活性向上と長寿命化を同時に実現する触媒担体の開発を目的とする. 令和2年度は,様々な担体材料表面上での銅触媒の拡散特性を第一原理計算を用いて調査し,長寿命な触媒を実現する担体材料を開発する. 令和3年度および令和4年度は,長寿命であることが判明した触媒担体を用いた場合の触媒活性を第一原理計算を用いて調査し,長寿命かつ高い触媒活性を発現する新規触媒担体を開発する.
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研究成果の概要 |
第一原理計算を用い,様々な触媒担体上でのサブナノクラスター触媒のダイナミクスやギ酸の(脱)水素化反応の触媒活性を調査した.特に,本研究課題では触媒担体として,触媒のアンカーサイトとなる欠陥や元素ドープを導入したMXeneやグラフェンに着目した.まず,これらのアンカーサイトの導入により,触媒の拡散や脱離が抑制でき,触媒の長寿命化が可能であることを明らかにした.また,サブナノクラスター触媒と担体の組み合わせによっては,バルク触媒を超える反応選択性を示すことを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題で取り扱ったサブナノクラスター触媒は高い比表面積を有するため,重量当たりの活性サイトを増やし,貴金属の使用量を削減することができる.本研究課題で得られた知見に基づき最適な触媒担体を選択することにより省貴金属で安価な触媒が実現することで,有機分子を用いた水素貯蔵の低コスト化や大規模化が可能である.また,本研究課題で得られた触媒の安定性や担体効果に関するデータベースは,様々な触媒反応についても応用可能なものである.
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