研究課題/領域番号 |
20K15167
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
李 禮林 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (40850714)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ブリュースター角効果 / 固-液接触線 / 可視化技術 / 水のダイナミクス / シランカップリング / 微細周期構造 / ナノ/マイクロ加工 / 動的濡れ / 相変化 / 厳密結合波解析法 / 時間領域差分法 / ブリュースター角 / 金属ナノ構造 / 凝縮 / 濡れ性 |
研究開始時の研究の概要 |
水のような透明媒体においては一般の顕微機構により光コントラストが得られないため、未だに分子-ミクロスケールでの大気中観察手法が確立されていない。本研究では、微細加工技術と光工学技術を用い微細構造に入射される光が完全にトラップされるブリュースター角条件を同定し、それが界面の僅かな水によって変調すること利用し、反射光を通じて分子-ミクロスケール水のリアルタイム可視化を行う。更に提案した手法により分子-ミクロスケールの凝縮ダイナミクスにおける固体表面濡れ性の影響を解明する。
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研究成果の概要 |
固体表面における水の挙動は、科学基礎から工業的応用まで重要性が高く、その物理を理解するためには固-液接触線をミクロスケールまで正確に観察する必要がある。しかし、一般の顕微機構では透明媒体における光コントラストが得られなく、大気中における観察手法は未だ確立されていない。そこで本研究では微細加工と光工学技術を組み合わせ、大気中におけるミクロスケール水のリアルタイム可視化手法を確立した。構造表面に入射されるある偏光の光を完全にトラップさせるブリュースター角条件を同定し、界面に存在する僅かな水からブリュースター角条件を崩すことで高い光コントラストを取得、大気中におけるミクロ水膜の測定評価に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マクロ-メゾスケールにおいては高速度カメラ撮影手法を中心に、メゾ-ミクロスケールにおいては一般の光学顕微手法を中心に、分子スケールにおいては分子動力学シミュレーションにより水のダイナミクスのモデル化が進んできた中、ミクロ-分子スケール観察技術の不在は実現象の理解におけるボトルネックとなっている。本研究で開発した可視化手法は大気中においてミクロスケールにおける水の接触線挙動をリアルタイムで観察可能であり、高いエネルギーレベルの界面現象を伴う領域であることから、相変化現象を含め熱流体工学の様々な現象の鍵となる技術として期待できる。
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