研究課題/領域番号 |
20K15177
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
多田 幸平 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (70805621)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ジラジカル分子 / 密度汎関数理論 / スピン混入誤差 / ジラジカル性 / 分子-表面相互作用 / 不均一系触媒 / 新奇二次電池材料 / 分子デバイス / データ駆動型研究 / 表面ジラジカル性 / 密度半関数理論 / 貴金属触媒 / 貴金属代替 / 第一原理計算 / 表面科学 / 燃料電池用触媒 / スピントロニクス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では表面や界面の高精度シミュレーション技術を開発し、人類の未来を担うことが予想される機能性分子の表面自己組織化機構の解明へ応用していく。この一連の検討によって、次世代機能性材料の開発に必須となる表面スピン状態の高精度計算法が確立・習熟される。本課題は、持続可能な開発目標(SDGs)を達成し人類の未来を築く礎となるデータ駆動型の表面科学研究を遂行していくうえで重要な研究課題である。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、機能性開殻分子の電子状態やスタック構造が表面との相互作用でどのように変化するのかを解き明かし、新規な分子デバイスのデータ・計算駆動型研究につなげるため、開殻分子の特徴的な電子状態であるジラジカル状態を表面吸着構造において検討できるための理論基盤の構築を目的とした。初年度において、ジラジカル状態の理論計算で生じる誤差の補正法、及び、特徴量であるジラジカル性を解析する方法を確立した。2年目~3年目においては、開発手法の論文化と様々な材料系への応用を行った。具体的には、開発手法に関する総括論文の執筆を行うとともに、触媒・蓄電池材料を中心とした応用成果を論文として発表するに至った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ジラジカル状態の解析は、機能性開殻分子の物性や化学反応性を理解する上で重要であり、その特徴量であるジラジカル性は、開殻分子の機能解明や設計において重要なファクターである。近年、機能性開殻分子を表面に固定化し、分子デバイスの創生がチャレンジされているが、表面相互作用がジラジカル状態に与える影響については、未だ不明な点が多い。分子デバイスは、分子一つ一つがデバイスとしての機能を発現する究極の微小化デバイスであり、SDGsの達成のために世界各国で研究が行われている。本申請課題で達成した、積層分子のジラジカル状態に対する高精度計算・高度解析技術は、この分子デバイス開発を大きく加速させうるものである。
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