研究課題/領域番号 |
20K15184
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分30010:結晶工学関連
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研究機関 | 公益財団法人高輝度光科学研究センター |
研究代表者 |
安野 聡 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 産業利用・産学連携推進室, 研究員 (00767113)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | バンドアライメント評価 / 硬X線光電子分光法 / HAXPES |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では半導体のバンドギャップ励起によるフラットバンド化(表面光起電力)と試料深部の非破壊分析が可能な硬X線光電子分光法(HAXPES)を組み合わせることにより、半導体材料中の基準となるポテンシャル位置を正確に把握して半導体デバイスのバンド構造を精密に評価することを目的とするものである。本技術によって、バンドベンディングやオフセットの定量的評価が可能になる事に加え、深部の電子状態分析が出来るHAXPESによって、実デバイス構造における正確なバンド構造の評価が実現できる事が期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では半導体のバンドギャップ励起による表面光起電力効果を応用したバンドアライメントの精密評価技術を硬X線光電子分光(HAXPES)をベースにして開発した。本評価技術を多層構造を持つSiなどの半導体デバイスへ適用させ、バンドアライメントが精密に評価できる事を実証した。その他、波長依存性によるバンドギャップ値の評価、ペロブスカイト太陽電池等における光劣現象による電子状態や化学結合状態の変化を捉える事にも成功し、本技術が半導体のみならず、光が関係する広範な材料、現象へ応用展開できる可能性のあることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本技術による精密なバンドアライメント評価は、各種半導体の諸特性(移動度、ショットキー、オーミックなど)とバンド構造との相関を明らかにして性能支配要因や特性発現のメカニズムの深い理解に繋げる事ができ、さらなる半導体分野の発展への貢献が期待できる。その他、バンドギャップ励起に付随した各種材料の物理的な変化を直接理解できるため、バンドギャップ励起により特性を発現する材料、例えば光触媒の励起時の電位分布やフォトクロミック材料の励起時における結合状態、光有機デバイスなど半導体以外の分野へ応用展開でき、本技術の適用範囲が広範に亘ることも期待される。
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