研究課題/領域番号 |
20K15201
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
和田 雅人 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (20635817)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | レーザー / 周波数雑音 / 位相雑音 / 遅延自己ヘテロダイン法 / 光ファイバ / 遅延線干渉計 / 計測システム / 相互相関法 |
研究開始時の研究の概要 |
自己参照方式かつ超高感度なレーザーの位相雑音測定システムを開発する。そのために、二台の光ファイバ遅延線干渉計とそれらの出力信号の相互相関を利用する方式を提案する。これにより、自己参照方式の課題である光ファイバ遅延線干渉計の光路長変動による背景雑音が平均化の過程で除去され、測定対象であるレーザーの位相雑音が超高感度に測定できる。更に、本技術は光ファイバセンシングにおける変位測定の測定限界を改善することにも応用可能であり、構造工学、航空宇宙、地球物理学、ナノテクノロジー等の分野で望まれている歪みや相対変位の検出感度向上にも貢献できる。
|
研究成果の概要 |
本研究課題では、レーザーの位相/周波数雑音測定のための遅延干渉計及び位相雑音測定系を開発した。遅延干渉計を用いてモード同期レーザーの周波数雑音測定を実演し、その測定不確かさの推定を行った。また、基準レーザーを用いた従来の手法でもモード同期レーザーの周波数雑音測定及びその不確かさ評価を行い、両手法の測定結果が不確かさの範囲内で一致することを確認した。更に、低雑音フロアかつ測定条件の微調整が可能な位相雑音測定系を開発し、周波数逓倍器のような受動素子が付加する位相雑音を高感度に測定できることを確認した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では、遅延干渉計によるレーザーの位相/周波数雑音測定の結果が基準レーザーを用いる従来手法のそれと同等であることを実証した。前者の手法は、自己参照方式であるため基準レーザーが不要という利点があり、レーザーの雑音特性評価における標準的手法となる可能性がある。これは、産業分野で求められている低雑音かつ安価なレーザーの開発を後押しするものである。また、本研究で達成した位相雑音測定系の高精度化は、光ファイバセンシングにおける変位測定の測定限界を改善することに応用可能であり、構造工学、航空宇宙、地球物理学、ナノテクノロジー等の分野で望まれている歪みや相対変位の検出感度向上にも貢献できる。
|