研究課題/領域番号 |
20K15205
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分31010:原子力工学関連
|
研究機関 | 東京大学 (2021-2022) 名古屋大学 (2020) |
研究代表者 |
寺林 稜平 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (10870272)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | レーザー分光 / 同位体分析 / 放射性核種分析 / 光周波数コム / 光共振器 / キャビティリングダウン分光 / 放射性核種 / CRDS |
研究開始時の研究の概要 |
原子力発電所や核施設の運用・廃止措置において、長半減期放射性核種は、世代を超えた長期間にわたる影響が懸念される。一方、このような放射性核種は、多様な分子種となって存在し、より詳細な環境動態評価のためには、それぞれの分子種毎に核種を定量分析する必要がある。そこで本研究は、広帯域光周波数コムと高反射率光共振器を用いたレーザー分光に基づく、複数分子種の高感度同時分析法の開発を行う。
|
研究成果の概要 |
本研究では、長半減期放射性核種や様々な同位体を含む分子種を、煩雑な前処理や化学分離をすることなく同時に分析可能な手法として、中赤外光周波数コムと高反射率光共振器を利用した高感度レーザー吸収分光法の開発を行った。具体的には中赤外半導体レーザーの狭線幅化法と、中赤外光周波数コムを用いたレーザー周波数モニタリング・安定化機構を開発し、これらを組み合わせて複数の気体状分子種の吸収スペクトル取得を実証した。これにより、複数分子種の中赤外域高強度光吸収を高精度に同時取得する技術の基盤を確立することができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
長半減期放射性核種は、世代を超えた長期間に及ぶ影響が懸念され、多様な分子・化学形態で環境中を循環する。一方、このような核種を分析するためには、従来、核種や化学形に応じてそれぞれを化学的に分離してそれぞれ分析する必要があった。これに対し、本研究で開発を進めた手法は、様々な分子種由来の光吸収を同時取得でき、多様な分子種の同時分析を実現できる可能性がある。今後、さらなる研究開発が進めば、原子力分野における核種分析、核種モニタリングの効率化・高速化につながるとともに、これまでにない同位体分析法として、様々な研究・産業領域への適用が期待でき、新たな知見創出の一助となることが期待できる。
|