研究課題/領域番号 |
20K15209
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分31010:原子力工学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
墨田 岳大 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 福島研究開発部門 福島研究開発拠点 廃炉環境国際共同研究センター, 研究職 (50851325)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 燃料デブリ / ホウ素 / 即発ガンマ線分析 / 金属系燃料デブリ / ホウ素分析 / 共晶溶融 / 炭化ホウ素 / ステンレス鋼 / 過酷事故 / ICP-OES / 分析 / ジルコニウム / 即発γ線分析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では「金属系燃料デブリ中のホウ素」の簡便かつ高精度な濃度定量法の開発を目的とする。 過酷事故を生じた原子炉の廃炉を推進する上で、燃料棒や制御棒、構造材料が溶融固化した“燃料デブリ”に関する研究を進めることは重要である。炭化ホウ素を制御棒材料として使用する場合 金属系燃料デブリ中には高濃度のホウ素成分が含まれていると考えられている。ホウ素は燃料デブリの特性に大きな影響を及ぼすため、ホウ素濃度を高信頼度で分析する手法が求められている。ところが金属系燃料デブリ中のホウ素濃度定量には、簡便かつ高精度な定量法が確立されていない。 本研究では金属系燃料デブリ中ホウ素の新規濃度定量法の開発を行う。
|
研究成果の概要 |
過酷事故を生じた原子炉の廃止措置を推進する上で、燃料棒や制御棒、構造材料などの原子炉材料が溶融固化した“燃料デブリ”に関する研究を進めることは重要である。本研究テーマでは、ステンレス鋼、炭化ホウ素(B4C)、金属ジルコニウムを主成分とする「金属系燃料デブリ」中の高濃度ホウ素に着目し、金属系燃料デブリに適用可能な汎用ホウ素濃度定量法について検討した。 未だ燃料デブリの正体は明らかとなっていないが、その性状が本研究で想定していた試料と近ければ、本研究で提案した手法を適用することで、金属系燃料デブリ中のホウ素濃度を、汎用的な分析手法を用いて定量できる可能性を示唆することができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は廃炉作業を進める上で重要である、“燃料デブリ”の形成メカニズム及びその性状の推定・把握に基礎科学的観点から貢献するものである。本研究で得られた知見は、燃料デブリの取出しや、その後の処置・処分方法を検討する上でも非常に重要であり、例えば、取り出し後の燃料デブリの臨界管理においては、燃料デブリ中のホウ素分布の推定が重要である。本研究の結果により、ホウ素がどのような化合物相に濃縮し易いか、その濃縮相がどのような形態か、等についても検討できるようになる。
|