研究課題/領域番号 |
20K15211
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分31010:原子力工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
堀口 直樹 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 原子力基礎工学研究センター, 研究職 (20808331)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 非接触微粒子操作 / 3次元可視化計測 / 気液界面 / 微粒子挙動 / 過酷事故 |
研究開始時の研究の概要 |
軽水炉過酷事故に伴う放射性微粒子の拡散を抑制させるため、プール中に発生させた気泡による微粒子の捕集効果が想定されている。捕集時気液界面に到達した微粒子は瞬時に液相中に移行するという仮定のもと解析的研究が行われているが、近年の可視化実験において気液界面上に不溶性微粒子が堆積し液相に移行しない様子が観察され、仮定が成り立たないこと明らかとなりつつある。微粒子の捕集量を過大評価する可能性があり、仮定の見直しと物理モデルの構築が必要である。 本研究は、単一ナノ・マイクロ微粒子の非接触操作と3次元可視化計測により気液界面における微粒子挙動を明らかにし、微粒子挙動を適切に評価するための物理モデルを構築する。
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研究実績の概要 |
軽水炉過酷事故に伴う放射性微粒子の拡散を抑制するため、プール中に発生させた気泡による微粒子の捕集効果が想定されている。捕集時気液界面に到達した微粒子は、瞬時に液相中に移行するという仮定のもと解析的研究がおこなわれているが、近年の可視化実験において気液界面上に不溶性微粒子が堆積し液相に移行しない様子が観察され、仮定が成り立たないことが明らかとなりつつある。微粒子の捕集量を過大評価する可能性があり、仮定の見直しと物理モデルの構築が必要である。 本研究は、単一ナノ・マイクロ微粒子の非接触操作と3次元可視化計測により気液界面における微粒子挙動を明らかにし、微粒子挙動を適切に評価するための物理モデルを構築することを目的とする。このような物理モデルの構築にあたっては、微粒子の精密な操作、微粒子に働く力の制御及び計測、気液界面上での微粒子挙動の詳細観察が必要である。本研究では、近年の光学技術の向上により可能となった、レーザーマニピュレーション技術を用いた単一微粒子の精密な操作技術を拡張し、気液界面上の単一及び体積した微粒子を非接触での直接操作や微粒子に働く外力の同時計測を可能とする。また、顕微鏡レンズと高速度ビデオカメラの組合せによる液滴挙動の可視化技術や気液界面への微粒子付着挙動の可視化技術と組み合わせるとともに3次元計測に発展させ、気液界面上での微粒子挙動の詳細観察を行う。 3年度目(令和4年度)は、構築した装置を用いて粒子に働く力の計測や可視化の試験を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4年度に実施した気液界面における微粒子操作および可視化計測では、気液界面における屈折率の影響を大きく受けたことが一因と考えられる試験データの大きなばらつきが発生し再現性の確認に時間を要したことやレーザーマニピュレーションのための光学機器の一部に故障が生じ、部品の入替による修理が必要となったことから、やや遅れている。と判断する。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度に実施した気液界面における微粒子操作および可視化計測では、試験データの大きなばらつきが発生した。この一因として気液界面における屈折率の影響を大きく受けたことが考えられるため、令和5年度は、試験データの再現性確認を継続するとともに、代替流体を用いた屈折率の小さい条件の検討を行う。また、令和4年度に発生した故障した光学機器について、部品の入替による修理を実施し、試験を継続する。
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