研究課題/領域番号 |
20K15220
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
片山 雄介 九州大学, 工学研究院, 助教 (20778815)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | サボニウス形水車 / 開水路 / マイクロ水力 / 出力特性 / 自由表面流れ / サボニウス形 / 小水力エネルギー / 開水路流れ / PIV / 小水力発電 |
研究開始時の研究の概要 |
未利用水力エネルギーの有効利用を図り,極低落差水力で発電する水車の研究開発を目指す.小水力発電では経済性・メンテナンス性に優れ,季節や天候による流量変動に伴う水位や流速の変化に対応可能な水車が望まれる.そこで本研究では,2枚の円弧上ブレードを互い違いに配置した単純構造なサボニウス形を水車に適用し開水路流れで発電する高性能な水車を開発する.従来の風車のように垂直軸型として設置するのではなく回転軸を水平にして使用することで,水位変動および開水路特有の自由表面流れに対応する.また,実用化を見据えた際,水車単体ではなく複数台の水車を用いたマイクログリッド発電により安定かつ高出力発電を目指す.
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研究成果の概要 |
農業用水路等の既存インフラに潜在する未利用水力エネルギーの有効活用を可能にするサボニウス形水車の開発を行った.従来風車として利用されてきたサボニウス形ランナを開水路流れに適応するために,水車軸を水平に寝かせた状態で水路内に没水させて運転する設置方法を提案した.サボニウス形ランナの自由表面からの距離がトルク特性に大きく影響を及ぼし,水位などの水流状況ごとに好適な水車設置条件が存在することを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本国内には総延長が40万kmもの農業用水路が張り巡らされているが,そのほとんどが田畑へ水を供給する役割にのみ使用される.この未利用水力エネルギーを有効活用することは,持続可能な開発目標(SDGs)に合致する.本研究がターゲットとする極低落差領域の各地点におけるエネルギー規模は非常に小さいため,水車性能だけでなく経済性やメンテナンス性までも考慮する必要があり,構造や発電原理が簡易なサボニウス形水車の開発は,農業DXやIoT化を加速させ,日本の農業の発展に貢献できる.
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