研究課題/領域番号 |
20K15221
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
|
研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
永岡 章 宮崎大学, 工学部, 准教授 (70784271)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 熱電材料 / 熱電発電デバイス / 機能性材料 / 単結晶 / 粒界 / 熱電変換材料 / バルク単結晶成長 / 多元系化合物 / 異相 / IoT |
研究開始時の研究の概要 |
超スマート社会の実現に向けて、様々な環境下において各種センサー駆動のための環境調和型独立電源の技術が求められており、環境中の温度差を活用する熱電発電は適している。 熱電デバイス実用化のためには、指標となる無次元性能指数を1以上に向上させる必要がある。本研究では、無次元性能指数 = 1.1を達成しているCu2ZnSnS4単結晶を母材として独自性のある結晶成長技術から意図的に単結晶中に界面を形成し、評価する事で熱電と電気的特性に対して有効な機能性界面を探索する。従来のナノスケール粒径サイズの多結晶では評価が困難な信頼性のある界面の情報を明らかにし、界面を最適化する事で性能特性向上へアプローチする。
|
研究成果の概要 |
本研究では、高性能な熱電材料の指標となる無次元性能指数ZT >1を達成してる環境調和型p型Cu2ZnSnS4(CZTS)の更なる高性能化に向けた機能性粒界の探索を実施した。CZTS中のΣ3粒界は電気的に中性であり、電気伝導の妨げにならないということを明らかにした。 CZTSのデバイス応用のためには、伝導型制御が必要となる。Agを混晶したに(Cu1-xAgx)2ZnSnS4 (CAZTS)はn型伝導を示した。p型CZTS単結晶を用いたsingle-leg熱電デバイスを作製し、温度差473 Kにおいて最大変換効率η = 4%を達成した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超スマート社会の実現に向けて、様々な環境下において各種IoTセンサー駆動のための環境調和型独立電源の技術が求められおり、環境中の「温度差」を活用する熱電発電は適している。しかし、これまでの熱電材料は、希少元素や毒性元素が含まれており、環境中の温度差を利用した自立電源として大規模な普及を目指すためには、低コストかつ環境調和した熱電発電デバイス開発が望まれる。 本研究では、環境調和型Cu2ZnSnS4 (CZTS)の更なる熱電特性向上に特化した機能性粒界を探索し、材料設計指針を示した。CZTSベースの熱電デバイスの作製に成功し、数百時間動作後でも発電特性はほぼ変化しないことを明らかにした。
|