研究課題/領域番号 |
20K15239
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分32020:機能物性化学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松野 太輔 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (80749143)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 分子ベアリング / 固体内回転 / 筒状分子 / 動的挙動 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,「炭化水素分子ベアリングの固体内テラヘルツ回転と物性開拓」と題し,固体内における分子の超高速回転とそれによりもたらされる得意な物性や機能を明らかにすることを目指すものである.一般に固体内における分子運動は周囲の分子のとの接触のため大きく制約を受けるが,申請者らが開発した筒状分子とゲスト回転子からなる「分子ベアリング」のシステムではこの問題を解決する.本研究では,従来報告したものよりもさらに高速の回転が可能となる新しい分子ベアリングを開発し,過去に報告例のない「固体内テラヘルツ回転」を実現し,固体材料としての機能・物性を開拓する.
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研究成果の概要 |
本研究は,「炭化水素分子ベアリングの固体内テラヘルツ回転と物性開拓」と題し,固体内における分子の超高速回転と,回転によりもたらされる物性や機能を明らかにすることを目指した.本研究では,筒状分子とナノダイヤモンド分子の組み合わせからなる分子設計により,従来よりも高速の固体内回転を可能とする新たな分子ベアリングを開発した.この分子ベアリングは固体内慣性回転を示し,その回転周波数は1テラヘルツを超えることを証明した.新奇な固体物性の発現に繋がる成果である.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子運動は固体材料の物性と深く関係する.本研究で実現した「固体内慣性回転」や「固体内テラヘルツ回転」は過去に例のない現象であり,将来社会でも活用されうる有用な物性・機能を持つ材料の開発に繋がる.また,本研究で見出した分子性のハイブリッド型ナノカーボンピーポッドについての知見は,ナノカーボンの科学の分野にも波及効果を及ぼすものであり,広い分野に渡り学術的にも意義深いものである.
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