研究課題/領域番号 |
20K15254
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
池本 晃喜 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 講師 (30735600)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ナノカーボン / 構造化学 / 空間 / ドーム状構造 / π電子 / ナノカーボン分子 |
研究開始時の研究の概要 |
フラーレンやカーボンナノチューブに代表されるナノカーボンは,強い・軽い・しなやかを兼ね備えた構造材料として幅広い応用が期待されている.本研究は,一義的構造を有する「分子」として,ナノカーボンを設計・合成しようとするものである.原子レベルで構造が制御されたナノカーボン分子の物理的性質・化学的性質を解き明かすことで,ナノカーボンの精密な物性制御に繋げていく.
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研究成果の概要 |
カーボンナノチューブに代表される非平面構造を有したナノカーボンは,湾曲π電子系からなる特異な物性や空間特性を有するために大きな注目を集めている.しかしながら,これら巨大湾曲π電子系の特異性について,原子・分子レベルでの精密な「構造化学」に立脚して議論している例はほとんどない.本研究では,1,3,5-三置換ベンゼン(フェナイン)をカップリング反応で連結するという戦略のもと,巨大湾曲ドーム状ナノカーボン分子の設計・合成を行なった.ドーム状ナノカーボン分子のみならず,精密にヘテロ元素をドープした類縁体の合成にも成功し,その物性について構造化学に立脚した理解を得ることができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カーボンナノチューブに代表されるナノカーボンは,湾曲構造に付随した特異な電子的性質を示すことから幅広い応用が期待されている.しかしながら,これらナノカーボンは様々な構造の「混合物」であり,このことが精密な構造に基づく物性の理解を妨げていた.本研究では,一義的構造を有する「分子」として,巨大湾曲ドーム状ナノカーボン分子を設計・合成した.これらナノカーボン分子の物理的性質・化学的性質を解き明かし,構造を踏まえた原理的な理解に繋げることができた.
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