研究課題/領域番号 |
20K15258
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 大阪大学 (2021-2022) 名古屋大学 (2020) |
研究代表者 |
安藤 直紀 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (80848979)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ホウ素 / Lewis酸性 / 配位結合 / 刺激応答性 / Frustrated Lewis Pair / Lewis酸 / 光物性 / 外部刺激応答性 / 刺激応答 / 光学特性 / 典型元素 / 多環芳香族炭化水素 / Lewis酸・塩基平衡 / Lewis酸・塩基相互作用 / π-π相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,典型元素を組み込んだ多環芳香族化合物 (PAH) 間のLewis酸・塩基相互作用とπ-π相互作用を活用し,従来の分子系とは異なる動作原理に基づいた動的分子系の創出を目的とする.また,この分子系を基盤に,従来型の分子系では得られない物性や機能を追求することで,π電子系の機能開拓に挑む.
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研究成果の概要 |
本研究では,ホウ素のLewis酸性を基軸とした動的分子系の創出に取り組んだ.ボロール構造を組み込んだホウ素含有多環芳香族炭化水素(PAH)の高いLewis酸性に着目し,典型元素を含むPAH間でのLewis酸・塩基平衡を実証した.オレフィン-ホウ素相互作用をもつホウ素ユニットの開発に成功し,これがFrustrated Lewis Pair(FLP)型の反応性を示すことを明らかとした.以上を通し,新しい動的分子系の基礎となるコンセプトを見出した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
可逆的な結合や相互作用は,動的な特性をもつ材料の開発に必要不可欠な構成要素である.新たな動作原理に基づいた動的分子系(動的化学システム)の創出は,基礎学術見地からの重要性のみならず,スマートマテリアルなどの応用研究を通して,科学技術の飛躍的発展に結びつく可能性を秘めている.本研究では,ホウ素のLewis酸性を活かした動的分子系の基礎となるコンセプトを提案した.これらの成果を利用した新機軸の分子系への展開が期待される.
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