研究課題/領域番号 |
20K15280
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
角永 悠一郎 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任助教(常勤) (30836903)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 電解酸化反応 / アスタチン-211 / がんターゲティング分子 / チロシン / がん細胞標的分子 |
研究開始時の研究の概要 |
α線核医学治療法は、α線放出核種を投与し、体内からがんにα線を照射する治療法である。これはがん殺傷効果が高く、副作用が少ない。申請者は、電解酸化反応を用いて、α線放出核種であるアスタチン-211をがんターゲティング分子へ導入する。電解酸化反応は、酸化剤などの毒性の高い試薬を使わないクリーンな合成法であり、医薬品合成に向いている。また、電位や電流量により反応を制御できるため、実験操作が簡便で反応の自動化よる安定供給が可能である。
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研究実績の概要 |
近年、強力なエネルギーを持つα線によりがん治療を行う、α線核医学治療法が注目されている。申請者は、α線放出核種アスタチン-211(211At)をがんターゲティング分子へ標識するための効率的な方法として、電解酸化反応に着目した。本反応は、毒性の高い試薬を用いず、かつ煩雑な合成も必要としないため、医薬品合成に適している。 令和2年度の研究成果として、N-アセチル-L-チロシンの電解211At化反応に成功した。チロシンは、がん細胞に過剰発現しているアミノ酸トランスポーター(LAT1)をターゲッとしたアミノ酸である。一方でチロシンへの211At標識化の収率および再現性において、改善の余地があった。 令和3年度の研究成果として、211At標識化率および再現性の向上を達成した。反応条件の検討の結果、N-アセチル-ヨード-L-チロシンに対し、印加電圧900mV程度で反応させる方法が適していることが分かった。 令和4年度では、①電解酸化反応の効率性の向上②新たながん集積分子の準備を行った。電解酸化反応は、フロー系で行っているが、反応後、薬剤が希釈されてしまうことが課題となる。そこで、電極部でフローをストップした状態でも標識化が進行するかを検討・評価した。その結果、フローを止めた状態でも、問題無く211At標識化が進行することが分かった。新たながん集積分子として、RGDペプチドに着目した。RGDペプチドは、多くのがん細胞に過剰発現しているインテグリン(αvβ3)特異的に集積する。まずは、我々が既に開発した既存の方法(ボロノ法)で211At標識RGDを合成し、薬剤の安定性を確認した。RGDペプチドに関しても、電解酸化反応によって簡便に211At標識化が行えることを期待している。
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