研究課題/領域番号 |
20K15286
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
原口 亮介 千葉工業大学, 工学部, 准教授 (80781369)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | カルベン / 遷移金属錯体 / 二核錯体 / 異種二核金属錯体 / 遷移金属 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では, 申請者が最近見いだした新規カチオン性ジメタル種の発生法(未発表データ)を基礎として, (A)トリアゾール系カルベンを配位子とする異種二核金属錯体の合成法確立, および(B)ピリジンの炭素水素結合の結合官能基化をモデルとした触媒機能探索に取り組む. 本錯体触媒は, 適切な位置に配置された異なる二種の金属が協働的に作用することにより, 単一の金属触媒では困難であった炭素水素結合の結合官能基化反応における位置選択性制御を実現する. 本研究の結実により, これまで未開拓であった二つの異種金属が協奏的に作用するカルベン金属錯体の合成法および触媒化学の基礎を確立する.
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研究成果の概要 |
本研究では, トリアゾール系カルベンを配位子とする異種二核金属錯体の開発とその触媒機能探索を目的とし研究を進めた. 具体的には, メトキシカルボニル基を有するトリアゾリウム塩に対して, t-BuOKを作用させることでジアニオンを発生させ, これと遷移金属塩とのトランスメタル化を行うことで異種二核金属錯体の合成に取り組んだが, 二核錯体が不安定なためか合成には至らなかった. 一方で, 本研究を進める過程で, トリアゾリウム環が置換したエステルが-50 ℃でもアミンと反応する極めて高い反応性を有することを見出した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遷移金属触媒による炭素水素結合の直接官能基化はポストクロスカップリングとして近年目覚ましい発展を遂げている. 本研究では, この分子変換の有用性をさらに拡大すべく, 位置選択的な炭素水素結合を官能基化するための新規異種二核金属錯体触媒の開発を目指した. 本研究を通じて, 錯体の不安定性のためか, 異種二核金属錯体の開発には至らなかったが, 異種二核金属錯体の前駆体の調製に成功した. 本研究の成果によって, 異種二核金属錯体の安定性に関する知見が得られ, 今後は適切な金属の組み合わせを検討することで, 異種二核金属錯体の開発を目指す.
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