研究課題/領域番号 |
20K15291
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
小田 晋 関西学院大学, 理学部, 助教 (00789901)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 光レドックス触媒 / 有機ホウ素 / 熱活性化遅延蛍光 / 光触媒 / 脱ハロゲン化 / カルバゾール / 熱活性化遅延蛍光分子 / 有機ホウ素化合物 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,光レドックス触媒は,難易度の高い新たな分子変換を生み出す強力なツールとなっている.熱活性化遅延蛍光(TADF)分子は金属を用いずに効率的に光エネルギーを利用できる魅力的な分子であるにも関わらず,光レドックス触媒としての応用は未だ発展途上である.本研究では,新たに有機ホウ素由来のTADF分子を合成し,これを用いて光レドックス触媒反応の開発を行う.これらの分子は,高い還元力を有することから,今まで未開拓であった電位窓での独自の反応への応用が期待される.また,TADF特性と触媒活性の相関を明らかにし,高活性なTADF触媒の分子設計の指針を見出す.
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研究成果の概要 |
有機ホウ素由来の熱活性化遅延蛍光分子(DABNA)の光レドックス触媒への応用を検討した。まず,位置選択的one-shotホウ素化反応により種々のDABNA類縁体の合成に成功した。これらを光レドックス触媒として用いて,ハロゲン化アリールの脱ハロゲン化反応の検討を行った。青色LED照射下,塩化アリールに対して触媒量のDABNA類縁体を作用させたところ,脱塩素化体を中程度の収率で得ることに成功した。また,窒素の代わりに酸素を有するDOBNAを光触媒として用いて,芳香族ニトロ化合物の還元的環化反応を行ったところ,室温でカルバゾールを良好な収率で得ることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,光レドックス触媒は,難易度の高い新たな分子変換を生み出す強力なツールとなっている。熱活性化遅延蛍光(TADF)分子は金属を用いずに効率的に光を利用できるにも関わらず,光レドックス触媒としての応用は未だ発展途上である。本研究では,研究代表者が所属する研究室で開発した有機ホウ素由来のTADF分子(DABNA)を用いることで,脱ハロゲン化および還元的環化反応に成功しており,光レドックス触媒への応用の可能性を見出した。
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