研究課題/領域番号 |
20K15297
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
織田 晃 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (80762377)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ゼオライト / オキシル / 選択酸化触媒 / in situ分光 / 量子化学計算 / メタン選択酸化 / イオン交換サイト / 生物模倣 / 原子上金属イオン / オゾニド / In situ分光 / ガリウム / メタン部分酸化 / 活性酸素 |
研究開始時の研究の概要 |
高難度選択酸化反応の一つとしてメタンからメタノールへの部分酸化反応がある. この中間体は原子状酸素ラジカルアニオン (オキシル) であると理論計算により提案されているが, その能動的創出や状態解析, 反応性評価は全く達成されておらず, メタン部分酸化反応は未だ夢の反応として称されている. 本研究では, 申請者の先行研究成果に基づき, 種々の金属-オキシルをゼオライト触媒の反応場に創出する. それらの状態とメタンに対する反応性を種々の分光法とDFT計算を駆使したモデル解析により明らかにする.得られた成果に基づき, メタン部分酸化反応触媒の活性点として機能しうる金属-オキシル種のモデルを提案する.
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研究成果の概要 |
Ga(III)とIn(III)の新奇オキシル化合物の創出、Cd(II)、Ga(III)とIn(III)の新奇オゾニド化合物のキャラクタリゼーション、Zn(II)及びGa(III)オキシル化合物の反応性評価に成功した。他の金属に研究を展開する過程で、オキシル創出法の適用は限定的であることが明らかになり、当初予定していたほどのオキシル化合物の構造/電子状態/反応性のライブラリー構築はできなかった。しかし、その検討過程では、メタンからギ酸、酢酸、メタノールそれぞれへの選択酸化反応に対して世界最高活性を有する反応場設計に成功し、次のフェーズであるメタン選択酸化触媒設計学の開拓の新たな指針が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
様々な酸化反応において金属オキシルが重要中間体として提案されているオキシルの化学はその合成難によって欠落していた。本研究では、「ゼオライト局所構造: Alサイト」の利用によりオキシルを種々の金属イオン上に安定に創製できることを示した。オキシルの状態解析、反応性評価を達成でき、新奇物性、構造や電子状態が明らかになった。ゼオライトは優れた分子ふるい能や分子集約効果及び高い熱安定性を有するため触媒や吸着材として有用性が高い。そのゼオライト細孔内にオキシルを活性点として利用することで革新的メタン転換プロセスの創成が期待される.
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