研究課題/領域番号 |
20K15311
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上野 遼平 京都大学, 工学研究科, 特定研究員 (80842195)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 経上皮電気抵抗 / 腎毒性薬剤スクリーニング / 腎臓チップ / Organ-on-a-chip / タイトジャンクション / TEER / Tight junction / Nephrotoxicity / Cisplatin / Oxaliplatin / 腎毒性評価 / 薬剤スクリーニング / 臓器オンチップ / 経上皮電気抵抗測定 |
研究開始時の研究の概要 |
腎臓の中でも尿中の栄養素の再吸収を行う尿細管は薬剤による腎障害の影響を受けやすい組織であり、様々な薬剤に対する毒性評価を行うことが大変重要である。 本研究では高精度電気測定用マイクロ電極を集積化したチップを開発し、そのチップ上に培養した尿細管細胞のバリア機能および三次元構造を電気的に評価する手法を確立する。 さらに腎毒性薬剤が尿細管細胞に及ぼすバリア機能変化や構造変化を電気的に測定することで、リアルタイム薬剤毒性評価システムの構築を行う。このような薬剤評価技術は腎毒性を回避した薬に関する創薬研究に大きく貢献すると考えられる。
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研究成果の概要 |
本研究を通して経上皮電気抵抗(Trans-epithelial electrical resistance; TEER)をマイクロ流体デバイス内で測定可能なシステムを開発した。不死化した近位尿細管上皮細胞のタイトジャンクションの測定と腎毒性薬剤スクリーニングへの応用実現性を示した。さらに静電容量による上皮細胞モノレイヤーの空隙検出による細胞障害評価の可能性を示すことに成功した。これらの成果はOrgan-on-a-chipを用いた腎毒性薬剤スクリーニング技術の開発につながるものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マイクロ流体デバイス内の細胞層に対する薬剤毒性をTEER測定によって詳細に研究した例は少なく、薬剤評価にTEER測定が実用的に利用できることを示せたことは学術的意義がある。 社会的意義としては、次世代薬剤評価技術の発展につながることである。具体的には近年、創薬研究において動物実験に代替する薬剤評価技術として期待されているOrgan-on-a-chip技術がある。本研究では薬剤評価に電気測定を用いることで高効率な薬剤スクリーニング技術の開発につながると考えられる。
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